オペラ指揮者 吉田裕史先生による声楽公開レッスンを行いました。

平成28年11月9日(水)、文京キャンパスにて、吉田裕史先生による公開講座を開講しました。
本学特任准教授でいらっしゃる吉田先生は、日本人として初めてボローニャ歌劇場フィルハーモニーの芸術監督、ボローニャ歌劇場の首席客演指揮者に就任し、今イタリアで最も注目を集めているマエストロです。また、2006年からの本学オペラ定期公演を指揮し、公演を成功へ導いてくださっている先生です。
今回イタリアから一時帰国され、本学園学生・生徒を対象とした講座を二日連続で開講してくださることとなり、初日は文京キャンパスにて吉田先生の指揮によるオペラアリアの公開レッスンを行いました。

大学院研究科長 片岡啓子教授より「吉田先生はイタリアでキラキラと輝いている先生です。吉田先生の『キラキラするドキドキ』をぜひ感じとってください。そしてこの講座を通してイタリアオペラって素敵だなと感じていただけたらうれしいです。」とのご挨拶で講座は”幕開け”しました。
レッスンを受けたのは、声楽領域の大学院生4名。G.プッチーニやG.ドニゼッティのオペラアリアを用意し、本学園附属高校の生徒から大学院生までを中心とした小編成のオーケストラがその歌声を支え、まるでオペラのコンサートホールを思わせる舞台でのレッスンとなりました。

P1660448_web.JPG
P1660446_web.JPG


各レッスン生に向けて、吉田先生はイタリア語の発音や歌詞の意味内容、オーケストラとの合わせ方などの指導、また、時おり自ら歌いながら、次々とアドヴァイスをくださいました。先生の熱いご指導に学生たちは一言一句を聞きもらすまいといった表情で、受講していました。

P1660534_web.JPG
P1660576_web.JPG
P1660649_web.JPG


レッスンが進むにつれ、みるみる変わっていく学生たちの歌声や表現、演技を聴講していた学生たちも、自らレッスンを受けているかのように集中して楽譜にメモを書きこんだり、一緒に口ずさんだりしていました。

レッスンの最後に、吉田先生は「アリアは鳥肌立ててもらって”ナンボ”です!!」と仰って、ここで鳥肌立たせたいというポイントになるところをレッスン生があらかじめ決めて、聴講生にはどこをポイントにしたのか探りながら聴いてもらうというユニークな提案がありました。先生とレッスン生でうちあわせを行ってから「人知れぬ涙(愛の妙薬より)」を通して演奏しました。レッスン前と後で大きく変わった学生の演奏に聴講した学生たちから大きな拍手が響きわたりました。

予定していた時間をオーバーするほど先生も学生たちも盛り上がり、名残惜しいムードただよう中講座は終了しました。オペラ本場「ボローニャ歌劇場フィルハーモニー」の音楽に厳しいメンバーを束ねてこられた魅力溢れる吉田先生の熱くパワフルなレッスンは、受講生だけでなく、オーケストラメンバーの学生たちや聴講した学生たちにとっても、貴重な経験、また大きな刺激となったことでしょう。

P1660682_web.JPG
吉田先生(中央)とレッスン生の大学院生たち

吉田先生、ありがとうございました!二日目の講座も楽しみにしております!

大学 公開講座「マエストロによる演奏表現探求」
◆講師 吉田裕史 特任准教授
◆日時 平成28年11月9日(水) 14:20~16:20
◆会場 東邦音楽大学 文京キャンパス
◆本講座でとり上げた楽曲
 G.プッチーニ/「つばめ」 美しい夢
 G.プッチーニ/「ラ・ボエーム」 もう帰らないミミ
 G.ドニゼッティ/「愛の妙薬」 人知れぬ涙

♪吉田先生のプロフィールはこちら