ヴィート・クレメンテ先生による声楽公開講座を開講しました。

平成28年11月24日(木)、川越キャンパス スタジオBにて、ヴィート・クレメンテ先生による声楽公開講座を開講しました。

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ヴィート・クレメンテ先生

ヴィート・クレメンテ先生は、世界各地の歌劇場や管弦楽団の音楽監督、客演指揮を務められ、日本でも新国立歌劇場、東京文化会館など各地の主要劇場にて客演指揮をしていらっしゃいます。イタリア・オペラを中心に宗教音楽の他、現代音楽初演など、幅広いレパートリーをお持ちで、世界的にご活躍されている先生です。

本講座は、「イタリアでの伝統に基づいた音楽作りを、感覚的に『こんな感じ』で歌うのではなく、知識に基づいた解釈ができるように、またそれを表現できるようになる為の基礎が学べる講座」と題して、本学園にて声楽を専攻する学生3名(短大生、大学生、大学院生)を対象に、公開レッスン形式で行われました。

クレメンテ先生は、各レッスン生に対して、イタリア語の「B」と「V」の発音や、息の使い方、歌詞の意味を聴き手に伝えるための重要なポイントなど、たくさんの貴重なアドバイスをしてくださり、また、時おり自ら歌いながら、そして指揮をしながら、ダイナミックな動作を交えたわかりやすい指導をしてくださいました。
レッスン生も受講生たちも、クレメンテ先生の一言一句を熱心にメモを取りながら解説に耳を傾けていました。

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3名のレッスンが終わった後には、聴講生からの質問に答えてくださいました。その中でも言葉の解釈についての質問には、「解釈というのは、その言葉のニュアンスを表します。言葉のひとつひとつにアイディア、イメージを持つことが大切」とお話してくださり、質問をした学生は、クレメンテ先生と直接お話できたことにも感激した様子で、大きく頷きながら聞き入っていました。

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最後に、クレメンテ先生より「自由であるということはどうでもいいことではありません。すべてを勉強したうえで初めて自由が手に入ります。どうぞみなさん、たくさん勉強してください。」とお話があり、クレメンテ先生と各レッスン生へのたくさんの拍手が響きわたるなか、講座は終了しました。
指揮者の見解でのレッスンは、普段声楽の先生を中心にレッスンを受けている学生たちにとって、それとはまた違った新しい視点から楽曲に向き合うことができたのではないかと思われます。今回の講座が学生たちのさらなるステップアップに繋がることを願っています。
クレメンテ先生は2016年12月10日、11日に和光市民文化センターにて開催されます、第33回オペラ彩定期公演 プッチーニ「ラ・ボエーム」で指揮をされる予定です。そのオペラの合唱は、本学園附属第二高校生徒と大学・短大の学生が務めます。
皆さまお誘いあわせのうえ、ぜひご来場ください。

♪第33回オペラ彩定期公演 プッチーニ「ラ・ボエーム」の詳細はこちら

大学 声楽公開講座「イタリア・オペラ表現・解釈」
◆講師 ヴィート・クレメンテ 先生
◆日時 平成28年11月24日(木) 14:30~16:30
◆会場 東邦音楽大学 川越キャンパス スタジオ B
◆講座でとり上げた楽曲
W.A.Mozart/オペラ「コシ・ファン・トゥッテ」より 岩は動かぬ様に
G.Puccini/オペラ「ラ・ボエーム」より あなたの愛の呼ぶ声に
G.Donizetti/オペラ「愛の妙薬」より 人知れぬ涙