震災被災者への音楽による支援について

6月5日、東邦音楽大学文京キャンパスで、日本音楽療法学会主催の災害対策特別講習会が開催されました。

日本音楽療法学会では、東日本大震災発生後程なく、震災対策の特別委員会が組織されました。

この講習会は、この委員会の活動のひとつとして催されました。今後、東北のいくつかの県で、順次、災害被災者への音楽によるケアに関する講習会の開催が検討されているとのことです。

日本音楽療法学会東北支部の支部長・災害対策特別委員会委員長の智田邦徳先生と、同学会理事の鈴木暁子先生の講演がありました。

智田先生は、被災地域の数か所の避難所の音楽療法を継続的にボランティアで実施されています。その経緯が生々しく報告されました。混乱している避難所をめぐる状況の中で、繊細な配慮と大胆な創造性を駆使した、しなやかでたくましく智田先生のお仕事ぶりは、まさに「プロの音楽療法士の仕事」というべきものでした。

鈴木先生は、兵庫県在住の方で、阪神淡路大震災を経験されています。そのときの被災者への支援活動のご経験からと、災害被災者のケアの原則、活動のアイデアが紹介されました。やわらかい語り口で、学問とご自身の経験に裏付けられた説得力のあるお話は、まさに「腑に落ちる」ものでした。

智田先生の活動報告、また鈴木先生のレクチャーの内容は、日本音楽療法学会のホームページにも掲載されています。

定例研究会

音楽療法専攻では、ほぼ毎月に1回、午後6時45分~7時30分まで「定例研究会」を開催しています。

毎回、異なった発表者が、自分の取り組む研究や、海外文献の翻訳などを発表します。

発表者は、教員、研究員、学生、卒業生、またはゲスト・スピーカーです。

5月26日に、今年度の第1回の定例研究会が開催されました。この日は、准教授の馬場存先生が、ご自身が取り組まれている研究について発表してくださいました。

馬場先生の話の後には、参加した学生や教員からの質疑や感想が出され、大変充実した会になりました。

また、この研究会には、ときどき卒業生も参加しています。この日は、一昨年度の卒業生(仙台在住で、今回の震災では様々な困難を経験したそうですが、元気な顔を見せてくれました)が、久しぶりにやってきて参加しました。