東邦音楽短期大学 器楽専攻 ピアノレスナーコース 森田さん

研修期間2016年5月21日〜6月4日

5月21日(土曜日)
12時間フライトを終え、ウィーンに到着。空港からバスでアカデミーへ向かいました。19時に着き、外はとても明るくまるで昼間のようでした。アカデミーに着くと林先生が笑顔で迎え入れてくださいました。オリエンテーションを行い、ウィーンでのあいさつやごみの出し方など、2週間過ごす上で必要なことを教えていただいたり、ピアノのレッスン担当の先生が発表され、私の担当の先生はS.Schön先生でした。どんな先生で、どんなレッスンになるのか不安と期待でいっぱいで、ピアノをすぐに弾きたいと思いましたが、時間が遅かったので、シャワーをあびて寝ました。シャワーの使い方が分からず、蛇口から出る水で頑張りました。これから、2週間充実したものにしたいです。
写真:TOHOウィーンアカデミー


5月22日(日曜日)
朝、窓から入る冷たい澄んだ空気と教会の鐘の音で、ウィーンに来たことを実感しました。午前中は、オリエンテーションで公共交通機関の利用について、オペラのチケットの買い方など、林先生に色々な事を説明頂きました。午後からは、ウィーン市内の見学。シェーンブルン宮殿では、Schöner Brunnenとは、美しい泉という意味だということなど多くのことを知ることができました。中央墓地では、沢山の作曲家のお墓をみて、作曲家が生きていたんだと実感することができました。夜、駅に1週間定期券を買いに行きました。乗るのが楽しみです。
写真:ウイーン中央墓地 ベートーヴェンのお墓の前


5月23日(月曜日)
朝食を食べたあと、オペラのチケットを買いに出かけました。はじめての地下鉄はドアの閉まるいきおいに驚きました。地下鉄に乗っているとアコーディオンみたいな楽器を演奏している人がいて、ウィーンは音楽が身近にある国だなと感じました。オペラのチケットは言葉が通じず買うのが大変でしたが、28日のバレエ、「ドンキホーテ」のチケットを買うことができました。アカデミーに帰り、29日にみんなで観る「ドン・カルロ」について林先生の講義を受けました。男の人4人のためのオペラで、これは、めずらしいものだということ、内容や役について学び、観るのが楽しみになりました。その後の楽曲解釈の講義では、倍音や和音、それぞれの時代の特徴や演奏方法の違いなどを学ぶことができました。夜は、オペラ「椿姫」の立ち見に行きました。場所は、ギャラリーにして、値段は3ユーロでした。場所を確保した後、近くのSUBWAYに行きました。言葉が通じず、大変でしたが無事に注文できて良かったです。はじめてのオペラ、はじめての立ち見は、少し疲れたけれど、本場のオペラにとても感動しました。
写真:LA TRAVIATA 「椿姫」のポスター前にて


5月24日(火曜日)
朝から地下鉄に乗り見学研修に行きました。ベルヴェデーレ宮殿では、クリムトの「接吻」をみることができました。シュテファン寺院にも行き、神秘的な雰囲気で、ステンドグラスがとてもきれいでした。国立図書館プルングザールは、世界一美しい図書館というだけあって、図書館とは思えない美しさでした。アカデミーに帰り、ピアノの練習を少しして、はじめてのレッスンを受けました。4声のバランスやベートーヴェンの音楽の特徴などを教えて頂きました。緊張し、自分の思っていた演奏ができなくて少し悔しかったけど、音楽の表現は、ほめて頂き、練習をして良い演奏に頑張って仕上げていきたいと思いました。
写真:シェーンブルン宮殿にて


5月25日(水曜日)
朝食を食べた後、シェーンブルン宮殿に散歩に行き、その後はじめてカフェに行きました。ヨハン・シュトラウスゆかりの伝統的カフェDOMMAYERで、コーヒーといちごのケーキを食べました。ケーキの注文の仕方が分からず大変だったけど凄く美味しかったです。また、日本人スタッフのいるWaltzというお土産屋さんに地下鉄に乗って行き、家族や友達にお土産を買いました。その後、クリムトも常連だったという歴史的なカフェ、Sperlに行き、コーヒーを飲みました。メニューが読めなかったので、ウェイターさんにオススメをきき、注文しました。現地の人とコミュニケーションがとれ、楽しかったです。夜は、引率の宮野先生の誕生日サプライズをした後、シェーンブルン宮殿に散歩に行きました。
写真:クリムトなど芸術家たちも通っていたCafe Sperlにて 


5月26日(木曜日)
今日は、午前中はピアノの練習をし、午後は2回目のレッスンでした。レッスンでは、歌のような曲だから、音が多い所は、遅めのテンポで演奏するようになどのアドバイスを頂きました。夜は、みんなでウィーン楽友協会大ホール「ピッツバーグ交響楽団」の演奏会に行きました。打楽器の演奏が凄く、楽しかったです。


5月27日(金曜日)
朝食を食べたあと、地下鉄に乗り、出かけました。最初に行ったのは、2階のサロンで、ベートーヴェンやモーツァルトが演奏会を開いたという、FRAUFNHUBERというカフェで、コーヒーとザッハー・トルテを食べました。とても美味しかったです。次に、楽譜屋さんDOBLINGERに行きました。雰囲気も良く、楽譜が沢山ありました。ここでは、消しゴムとベートーヴェンのポストカードを買いました。その後、CENTRALというピアノの生演奏が聴けるカフェに行きました。案内された席は、振り向くとピアノという、とても贅沢な席で、生演奏を聴きながら、コーヒーといちごムースを食べました。 


5月28日(土曜日)
今日は、朝6時頃からシェーンブルン宮殿に散歩しに行きました。人が少なく、貸し切りみたいでした。天気も良くて、気持ち良かったです。朝食を食べた後、みんなで地下鉄とバスに乗り、ベートーヴェンゆかりの地ハイリゲンシュタットヘ行きました。ベートーヴェンも歩いたという道を歩きました。ベートーヴェンが自分の耳が聞こえなくなっていると確信することとなった鐘のある教会にも行きました。その後、ハイリゲンシュタットの遺書の家に行き、ベートーヴェンのデスマスクや遺書、髪の毛などを見ました。林先生のベートーヴェンの話もとても興味深かったです。ベートーヴェンのことを沢山知ることができ、生きてた人という実感も、もてたので「悲愴」を弾く時、いかしたいと思いました。また、遺書とベートーヴェンベアを買いました。その後、Cafe’Mozartに行き、昼食を食べました。料理が凄く美味しかったです。モーツァルトトルテというケーキを食べ、トルコ・コーヒーを飲みました。トルコ・コーヒーについていた茶菓子は凄く不思議な味がしました。午後は、美術史博物館に行きました。ラテンとドイツの遠近法の違いなど林先生の説明はとても興味深く、美術と音楽の関わりなどを学ぶことができました。夜は、23日に買った、バレエ「ドンキホーテ」を観に行きました。はじめてのバレエでしたが、とても楽しくて、舞台に釘付けでした。
写真:トルコ・コーヒー


5月29日(日曜日)
朝食を急いで食べて、ウィーン少年合唱団のミサを聴きに、王宮礼拝堂に行きました。立ち見が出来なかったので、10ユーロの席のチケットを買いました。直接見る事は出来なかったけれど、心が洗われるような、歌声でした。アカデミーに帰り、昼食を食べ少し練習をした後、3回目のレッスンを受けました。レッスンでは、ハーモニーやペダルの踏み変え、表現の事について、沢山のことを教わりました。レッスンの後、ゲネプロをしました。ゲネプロでは、レッスンで教えて頂いた事に気を付けて演奏しました。自分らしく演奏できるように修了演奏会まで練習を頑張りたいと思いました。夜は、みんなで「ドン・カルロ」を観に行きました。舞台装置の凄さと男の人のデュエットに感動しました。
写真:S.Schoen先生ともに


5月30日(月曜日)
1日乗車券を買い、演奏会のチケットを買いに出かけました。しかし、演奏会のチケットが売り切れだったので 、Starbucksに寄って帰りました。午後は、明日の修了演奏会に向けて、ピアノの練習をしました。その後、A.v.Zabner先生によるピアノ教育法の講義を受けました。講義では、音符ではなく、図や絵の楽譜の教材や指揮をさせたり、自分のためのエチュードを学生に作曲させるなど、独特な指導法を知れ、今後、音楽を指導したいと思っている私にとって、有意義な時間になりました。
写真:レッスン室・練習室


5月31日(火曜日)
今日は、修了演奏会でした。ウィーンで学んだベートーヴェンのこと。倍音やハーモニー、ペダルの踏み方、表現など、レッスンで教えて頂いたことなどを緊張したけれど、自分らしく表現できたし、楽しく弾けたので良かったです。S.Schön先生も聴きに来て、ほめてくださりました。S.Schön先生のレッスンを受けられて本当に良かったです。S.Schön先生は優しくて、曲のことやベートーヴェンのことを沢山、教えて下さり、自分でも、演奏がかわっていくのを実感することのできるレッスンをしてくださいました。ウィーンに来て、ピアノに改めて向き合ったことで、新たな発見もあり、ピアノがより好きになりました。みんなで、Tee-Partyをした後、レポートを書き、夜はアカデミーの近くのスペアリブを食べられるお店に行きました。凄く美味しかったです。


6月1日(水曜日)
今日は、ザルツブルクに行きました。ザルツブルクは雨が降っていました。ザルツブルクでは、モーツァルトのお母さんの生まれた家や、モーツァルトの生まれた家、住んでいた家、モーツァルトが洗礼を受け、オルガン奏者を務めた大聖堂などを訪れ、モーツァルトについて学びました。また、映画「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台になった場所にも行きました。その後、お土産屋さんをまわり、アカデミーに帰りました。お土産も沢山買いました。(塩・置き物・あめ・ジャムなど)
写真:モーツァルトの母の生家


6月2日(木曜日)
午前中は自由だったので、1日乗車券を買い、古楽器博物館へ行きました。19歳だったので無料で見ることができました。短大1年で受けていた授業「楽器の特性と機能」で話を聞いた、きりんのピアノや、鍵盤のつくりが、今とは違うものなど色々な種類の楽器があり楽しかったです。その後、おみやげ屋さんで、小さな笛やTシャツなどを買いました。地下鉄に乗り、アカデミーの近くのカフェDOMMAYERに行き、コーヒーとマカロンとケーキを楽べました。5月25日に行った時のウェイターさんが覚えていてくれて、一緒に写真を撮ったりしました。覚えていてくれて本当嬉しかったです。アカデミーに帰り、大掃除をしました。明日、帰ると思うと凄くさみしい気持ちになりました。
写真:東邦ウィーンキャンパスの最寄り駅(Hietzing)駅


6月3日(金曜日)
日本に帰るのは、なんだか、さみしかったです。行くのを迷ってたウィーン研修でしたが、来て良かったと心の底から思います。日本に帰っても、ウィーンで、見て、聴いて、食べて…色々感じたことを忘れずに音楽と向き合っていきたいです。
写真:ウィーン国際空港


6月4日(土曜日)
成田空港に着くと、短大の友達が迎えに来てくれていました。凄く嬉しかったし、良い友達をもったなと改めて感じました。Danke Schön!
写真:迎えに来てくれた友人たちと手作りの「おかえり」ボード


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