令和2年度インターンシップ体験発表会

令和2年度インターンシップ体験発表会

 本学では、職業選択につなげる取り組みとしてインターンシップを実施しています。平成18年度からは単位化し、これから就職を考えている学生には大変参考になる貴重な体験となっています。
 令和2年11月11日(水)には、平成令2元年度インターンシップ体験発表会を開催し、インターンシップを体験した学生たちが研修で得たものや学んだことを発表しました。

令和2年度インターンシップ体験発表会の様子
インターンシップ実習の様子
令和2年度インターンシップ受け入れ先企業

・シャンテール鶴見
・東京文化会館

インターンシップ体験報告書

大学2年生(音楽療法専攻)

研修先 シャンテール鶴見
目的 3年次からの実習のために、音楽療法の現場はどのようなものか事前に体験したかったため
研修内容 ・利用者との交流
・音楽療法の手伝い、見学
・食事、おしぼり、道具などの配膳
・お見送り
・午前3回行われる体操の手伝い、見学
学んだこと
身に付いたこと
利用者の方との適切な距離感をもって接することの大切さを学んだ。音楽療法だけでなく、幼児用のぬりえなどモノを使った回想もあるということを知った。雑談することの難しさ、身構えて話しかけに行っていたが、もっと軽い気持ちで近づくと話してくれる。
研修の感想 最初は全てが難しいと感じ、話しかけるにしても自己紹介したらすぐに自分から出る話題が尽きてしまうなど、消極的に動いていた。しかし利用者の皆さんが優しく受け入れてくれたため日が経つにつれ会話や体操、音楽療法の時間などが楽しく過ごせたと思う。コミュニケーションをとり関係性がすこしできた段階で音楽療法を行うと一緒に楽しんでいるように感じ、ボディタッチなども行うことができた。

大学2年生(音楽療法専攻)

研修先 シャンテール鶴見
目的 音楽療法の学びの一環として、高齢者領域における実際の現場を経験する、また大学の講義や音楽療法懇話会で得た知識を検証し少しでも身に付ける。
研修内容 9:30~ごあいさつと手の消毒、おしぼり・お茶出し
10:00~道具を配りコミュニケーション(入浴時間)
10:50~椅子に座った体操
11:30~道具回収、つかまり立ちで体操、座って体操、口腔体操
12:00~食事配膳
12:10~昼食
14:00~体操
15:00~16:00 音楽療法、終了後お見送り
・音楽療法の流れ
導入曲→発声→唱歌、童謡2曲→歌謡曲3曲→楽器活動→終わりの歌
学んだこと
身に付いたこと
・会話や進行の時などで、口の大きさ、表情、話すスピードやトーンを使い分けて聞き取りやすくし、身振り手振りやスクリーンに画僧や歌詞をうつすなど工夫すること
・身体運動の際にテンポやアウフタクト、強弱などから思わず体が動いてしまうような曲を選択すること
・毎回フィードバックを行い利用者様の様子や気づき、進行や演奏の課題などを話し合うこと
・研修先では「一体感のある楽しいセッション」を目標としており、会話を重視したセッションだった。一方的ではなく利用者様の主体的な反応を沢山拾い、大切にしていた。そのため、楽譜を見ず利用者様の様子を見ながらかけひきやアンサンブルをする、コードの流れを覚えてオリジナルで弾くことなどを学んだ。
研修の感想 新型コロナウイルス感染症の影響で事前打ち合わせがなく、研修直前の軽い説明のみだったため不安が大きく、緊張していたのだが、施設の雰囲気が明るく数日で慣れることができ、落ち着いて学ぶことができた。大学の講義で口頭で習い頭で理解していたつもりのものも、実際に目の前で行われているものを見るのとでは吸収できる量が違うと感じた。音楽療法における学びはもちろん多くあったのだが、一日中研修を行う中で利用者様、つまりは高齢者の方々との接し方や気を配る点においても多くを学ぶことができた。人とかかわる福祉の仕事のやりがいや、音楽を通したコミュニケーションの素晴らしさを改めて感じた。

大学3年生(Konzertfach演奏専攻)

研修先 東京文化会館
目的 劇場やホールで行われる公演、イベントについての裏方の仕事やそれらを円滑に進める方法などを知って、今後の就職活動や自主的な演奏活動へ繋げられるようにする。
研修内容 ・東京文化会館主催公演・イベント関連のスタッフ
・表周り設営、チラシ配布、客誘導、プログラム作成、挟み込み
・コンクール審査員対応、賞状授与アシストなど
学んだこと
身に付いたこと
まず、新型コロナウイルスのもたらす影響で、演奏家や演者のみならず、舞台関係者、公演と主催するホール側にも、大変な損害がもたらされているという事が分かりました。その中で、音楽による癒しを求める人のために、様々に対応できるよう工夫されて公演が行われていて、事業係だけでなく、同じホールの中でも他の係の方々との連携も近くで感じ取ることができました。
研修の感想 今回のインターンシップでの期間は約9日間と東京文化会館での初めての短期インターンシップと聞きましたが、短い時間の中で沢山の事を吸収することができました。いつもは、自分が客側であったり、時には演奏する側であったりしますが、その演奏会を支える、企画するという点で自分にとって初めてのことが多く、色々な視点での物の見方や考え方、状況に応じた行動の仕方を教えて頂きました。とても有意義で勉強になる9日間でした。アルバイトや長期インターンの方も調べてみたいと思いました。

大学2年生(管弦打楽器専攻)

研修先 東京文化会館
目的 ・就労体験を通して、将来の進路についての考えを深める。
・東京文化会館ではどのような業務が行われているかを知る。
研修内容 ・コンクールやオペラ公演などイベント時の表周り業務(設営、受付スタッフ等)、裏方業務(参加者、審査員対応)、雑務(プログラム挟み込み、チラシ作成)
・東京文化会館についての講義受講
学んだこと
身に付いたこと
・演奏会スタッフとしての立ち振る舞い、心構え
・東京文化会館の自主事業や運営について
・社会人としてのコミュニケーション(報告、連絡、相談)の基本
・裏方スタッフと表方スタッフの仕事内容
その他感想 まず、東京文化会館に勤務されている方々が、私たちインターンシップ生のことを快く受け入れて下さった。多忙な時期であったにもかかわらず、後進の育成に力を入れ、発展のために尽力される姿を見て、この業界にとても興味を抱いた。「どのような経緯で東京文化会館の職員になったのか」をなるべく多くの方に尋ねたが、考えていたよりも多様な職種から辿り着いており、視野を広げるきっかけとなった。