[小野瀨 照夫]

講師

小野瀨 照夫ONOSE TERUO
役職 :
講師
担当科目 :
  • 大学:合奏/合奏(和楽器を含む)/教材伴奏法

●プロフィール

 東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。故須賀靖元、河合武彰、畑和子、V・ボローニ女史の各氏に師事し研鑽を積み、テノール・レッジェーロとしてリサイタルやオペラ研究発表などで「愛の妙薬」(ネモリーノ)や「椿姫」(アルフレード)に出演。’87年にはウィーンでF・ドンナー氏に、’93年からはイタリア短期留学を繰り返し、ミラノでF・アルバネーゼ、A・カンビ各氏のもとで研鑽を積む。その後「メサイヤ」(ヘンデル)やオペラ「カルメン」(ダンカイーロ)のソリストとして、また「カルミナ・ブラーナ」(オルフ作曲)全曲演奏、グランドオペラの合唱曲記念演奏会の指揮者として出演し、好評を博した。
現在、埼玉県立伊奈学園総合高等学校の教諭と東邦音楽大学の講師を勤める傍ら、日本発声学会会員、埼玉県合唱連盟理事長・川越市合唱連盟副理事長のほか高等学校用音楽教科書の編集委員として活躍している。

●レッスン・授業における指導方針

これまで38年間で培った高等学校の音楽教師としての経験を生かして授業を行っていく所存です。音楽の授業は教材の扱い方、生かし方、教材どうしや他教科との関連のさせ方などの工夫次第で大きく変わります。受講生たちが将来学校現場で、より良い授業が実現できるように指導・育成して参ります。
更に、教師には音楽に対する造詣の深さや、専門実技の実力の高さが備わっていることも大切であると考え・感じています。かつて、作曲家であり教育者であったコダーイは、「こどもが小さければ小さいほど教師は素晴らしい音楽家でなければならない。」というような旨のことばを残しましたが、そういう観点で授業の目標を定め、進めて参ります。

●メッセージ

私の音楽教育のスローガンは「音楽教える」です。これはどういうことかというと、表面的には「音楽教えている」ようでも、その学習体験を通して生徒たちが音楽に限らず様々なことを学び・育まれていくような音楽教育であるということです。音楽の授業での歌唱や器楽の実技、そして鑑賞や創作などの実習体験を通し、人としての成長ができていけるような授業を目指してきました。このスローガンは、現在でも変わりません。おそらくこれは、素晴らしい芸術のひとつである「音楽」そのものに、そういう教育までもできる要素がたくさん内在しているからだと思います。
また、かつて音楽の授業を受けた或る生徒が次のように言っていました。「僕は国数英などの主要科目と言われているものは、植物でいうと『水』に思える。水は無くてはならないものだろうけど、それだけでは十分ではない。『主要』とは言われていないけど、『芸術』は植物での『土や肥料』のように感じる。『水』で生きていても、その植物がどんな花を咲かせるかは『土や肥料』しだいで変わると思うからだ。」と。
この言葉は私にとって宝のことばとして残っています。現在でもこのようなスタンスで芸術に、音楽に接していって豊かな人物として豊かな人生を歩んでいける人を一人でも多くなることを心に置きながら取り組んでおります。

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