第18回 日本管弦打楽器ソロ・コンテスト 本選審査結果について

2021年12月24日(金)から26日(日)の3日間にわたって、日本管弦打楽器ソロ・コンテスト本選審査が東邦音楽大学川越キャンパス内の音楽ホール『東邦音楽大学グランツザール』にて開催されました。
感染拡⼤防⽌のため、参加者ならびにご来場者の皆様には大変ご協⼒を賜りましたことを深く御礼申し上げます。またコンテストの開催にあたってご協⼒いただきました多くの皆様に、⼼より御礼申し上げます。
審査結果につきまして、全部門審査統括委員長のメッセージとともに下記の通りご報告いたします。

全部門審査統括委員長ご挨拶~本選を終えて~

ファゴット奏者
東邦音楽大学特任教授 演奏部長

Kouei Asano
浅野 高瑛

明けましておめでとうございます。
第18回中学生・高校生のための日本管弦打楽器ソロ・コンテスト本選を終えて、一言ご挨拶申し上げます。
まず、昨年12月24〜26日の3日間、東邦音楽大学 川越キャンパスにて滞りなく本選審査が終了したことをご報告いたします。
第17回においては、コロナ禍のため地方からの参加者の減少及び本選での授賞式も開催することもできませんでした。しかし今回、参加者はまだ例年に比べ少なめだったものの、授賞式も開催でき、活気溢れるコンテストの雰囲気を少し取り戻すことができましたこと、安堵しております。
また、遠方から大変な思いをしながらご参加いただいた皆様には、その熱意に感謝しております。
参加したすべての皆様に、改めてこの場をお借りし感謝申し上げます。

私自身、地方予選を含む全ての部門の演奏を聴かせていただきましたが、若い中学生・高校生の熱く、レベルの高いパフォーマンスに、こころを強く揺さぶられました。
参加される皆さんの演奏は毎年レベルアップしており、審査員の先生方からも 「自分達の若い頃には考えられないことが現実に起きていると」いう感嘆の言葉が多々聞かれました。
楽器の品質向上に加え、レッスンで指導されたことをとても忠実に生かせるテクニックが見えてくる演奏に、素晴らしい、との声が聞かれる一方、どの部門の審査員からも必ず出た言葉は「技術的にここまで出来るのに、残念ながら演奏する皆さん自身のこころがあまり見えてこない」というものでした。
つまり、指導者から与えられたものは忠実にやれているが、その先にあるその人自身の言葉、音楽が見えてこないということです。
たとえ技術が追いつかなくとも、自らの言葉で演奏しようとする人たちが見え隠れし、その演奏に強く共感を覚えるというのが、部門を超えて共通する意見でした。
テクニックは、自分のやりたい音楽を表現するために必要なものです。しかし、技術を高めるだけで終わるのではなく、その先の音楽を見つめて、更なる飛躍を望んでほしいと願います。
その先に、日本のこれからのクラシック界を変えていく原動力が生まれてくるのではないでしょうか。
若い皆さんに大いに期待したいところです。

来る1月23日には、東邦音楽大学 グランツザ-ルにおいて受賞記念コンサートが開催される予定です。
このコンサートが、受賞者の皆さんの更に高められた演奏のお披露目の場となることを期待しています。
そして次回のソロコンテストでも、たくさんの意欲ある皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

本選審査結果のご報告

中学生・高校生のための
第18回 日本管弦打楽器ソロ・コンテスト
【本選結果】
審査委員一覧
弦楽器の部[24日] 中学生部門 ・ 高校生部門
打楽器の部[24日] 中学生部門 ・ 高校生部門
木管楽器の部[25日] 中学生部門 ・ 高校生部門
金管楽器の部[26日] 中学生部門 ・ 高校生部門

受賞記念演奏会・文部科学大臣賞選考会のご案内

本選において各特別賞を受賞された方々による、受賞記念演奏会が以下の日時に開催されます。また、各部門の「グランプリ/クリスタルミューズ賞」受賞者を対象に、演奏審査を行い、中学生部門、高校生部門各1名に文部科学大臣賞が授与されます。

日時 2022年1月23日(日)12:30開場 13:00開演(予定)
会場 東邦音楽大学 グランツザール
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