[薛 羅軍]

特任教授

薛 羅軍
薛 羅軍Xue luo jun
役職 :
特任教授・留学生センター中国担当主任

●プロフィール

中国湖南省出身。中国音楽学院(中国・北京)音楽学学部を卒業後、中国文化報(新聞社)で記者を務める。1992年に来日し、東京学芸大学音楽学研究科にて修士号(教育学)を取得、つづいて大阪大学大学院文学研究科にて博士号(文学)を取得する。 その後、関西で複数の大学に勤務しながら、2002年からは湖南師範音楽学院の講座教授(中国・湖南省)で大学院生の指導にあたる。2007年から成功大学(中国・台湾)の客員副教授を務め、中国と台湾の民族音楽比較研究を進め教育活動にも携わる。2013年浙江音楽学院(中国・浙江省)専任教授として第一号の教員を任命された。専門は民族音楽学、世界民族音楽文化論。主要著書は『トン族の音楽が語る文化の静態と動態』(2005年)、他にも日本語と中国語による多数の論文を発表。

●レッスン・授業における指導方針

中国には55の少数民族が存在していると言われますが、さまざまな民族の音楽文化について、居住する地域の自然環境や歴史、信仰形態などに基づいて、それぞれの特徴、特色を紹介します。講義では、フィールドワーク調査で得られた映像や写真などの視聴覚資料も随時活用し、実は私たちにとって身近な問題を提供している「民族音楽学」の様々なトピックに触れていきます。そしてこれら、視聴覚的刺激が人間の社会的営みにどう影響を与えてきたかを考察するとともに、近代西洋とは異なる価値体系をもつ中国少数民族の音楽世界の多様性にも言及し、「異文化を理解する」ことが「自分自身の再発見」へと繋がることも考えていきたいと思います。

●メッセージ

世界におけるさまざまな民族音楽は、その民族生活文化の一環として存在しています。しかし、そもそも民族音楽とは一体何であろうか?それは広義でいう「音楽」とどう違うのであろうか――このように考えてゆくとき、民族音楽は、私たちにとっての「異文化」そして「自らの文化」というものを深く問い直す契機を与えてくれるものへと変貌する。21世紀に入り情報化社会がますます深化し変化のスピードがあがるなかで、民族音楽の存在する意味と可能性についてみなさんと一緒に考えたいと思っています。

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