卒業代表演奏会が開催されます。

大学・短期大学の後期実技試験が全て終了し、キャンパスにはホッとした雰囲気が感じられます。
今回の実技試験期間には、コロナウィルス感染症とインフルエンザの流行に加え、関東地方が降雪に見舞われるなど日々のニュースにやきもきしましたが、学生たちは試験に向けてしっかりコンディションを整え全員が無事に演奏を終えることができました。

私たちは、ステージに立つために多くの時間をかけて準備しますが、本番の時間はあっという間に終わってしまいます。その演奏を成功させるためには、本番の日時に照準を合わせて体調を管理し、万が一にも遅刻することが無いように天候や交通機関の状況にも目を配る必要があります。学生たちがそれを立派に実践していることは大きな喜びです。
こうした取組みによって身に付いた力は、ピアノの演奏に留まらず様々な場面で生きることでしょう。

大学4年生と短大2年生は卒業の日が近づいてきました。
学生生活を締めくくる重要なイベントのひとつである「卒業代表演奏会」が、今年も川越キャンパスグランツザールにて開催されます。

『令和5年度 東邦音楽大学・東邦音楽短期大学 卒業代表演奏会』
2024年3月9日(土) 14:00開演(13:30開場) 東邦音楽大学グランツザール

ピアノを専門とする学生からは、大学4年生の亀岡 沙有さん、斉藤 愛実さん、劉 音嬋さんの3名が出演者に選ばれました。
ぜひ多くの方々にお越しいただき、4年間の学生たちの成長を感じていただきたいと思います。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

2024年もよろしくお願いいたします。

川越キャンパス12号館図書館棟

今年は、元日より「令和6年能登半島地震」による大きな被害が発生し、その後も大きな事故が発生するなど痛ましいニュースが続いています。被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。皆様が一日も早く平穏な生活に戻られることをお祈り申し上げます。

本学園においては、防火防災対策委員会を中心とする全教職員の協働により、学生・生徒が安心して学業・研究に打ち込めるよう、引き続き災害への備えと防災教育の充実に取り組んでまいります。

後期レッスン・授業期間も終盤となりました。学生たちは1月末よりスタートする後期実技試験に向けて練習に熱が入っています。
今回は、大学4年生・短大2年生の卒業に向けての取り組みと、大学院生の「修士論文」「学位審査修了演奏会」、そして、これらの研究のために欠かせない本学図書館についてご紹介します。

卒業年次となる大学4年生、短大2年生は、実技試験演奏曲について調べてレポートにまとめる「作品ノート」に取り組み、昨年12月までに提出を終えました。作品に対する理解が進むことによって演奏のイメージがより的確、具体的になり、練習内容も格段に向上します。冬休み明けには、そうした成果が如実に現れた演奏を聴かせてくれる学生が多いです。

そして大学院2年次生は、2年間の研究の集大成となる「修士論文」の完成と「学位審査修了演奏会」の舞台が近づいています。
「学位審査修了演奏会」は、各大学院生がその研究テーマと関連するプログラムを組み、川越キャンパスグランツザールにて公開演奏会形式で行われます。

2024年2月10日(土) 11日(日) 東邦音楽大学大学院 修士課程学位審査修了演奏会

演奏会の情報はこちらをご覧ください。

大学・短大生による「作品ノート」の中には、論文と称してもおかしくない立派なものも含まれていますが、大学院生にとっての論文は修士の学位を得る根拠となるものですので、その研究内容の水準はもちろん、論文作法、研究倫理の遵守など、さらに厳密なものが求められます。12月に提出された修士論文は全て本学大学院教員による審査を経て完成に至ります。

こうした活動を支える場の一つが図書館です。本学の図書館は文京・川越両キャンパスにあり、専門知識を持つ図書館司書を配置しています。本学図書館司書は、一般的な図書館同様のレファレンスに加えて、音楽大学特有の資料検索のサポートや、「東邦スタンダード」授業の際に図書館活用法や情報検索についてのレクチャーを行ったり、随時学生や教員からの相談にも対応してくれる心強い味方です。

文京図書館「Music Commons」受付カウンター

また、図書館には、これまでの大学院修了生による修士論文と、大学・短大卒業生による「作品ノート」のうち、審査を経て優秀と認められたものが収蔵されています。これらは開架書庫や特設コーナーで学生たちが手に取って読むことができ、これを参考にして後輩の学生たちも自分たちの研究とそのまとめ方への知識を深めていきます。

図書館に保管されている「作品ノート」

思えばひと昔前、ピアノの練習というものは、レッスンで先生から言われた通りに弾けるようにするものと考えられていた向きもありました。
しかし、それでは本当の意味での「演奏」とは言えません。
演奏者自身が音楽作品へのイメージを持ち、それを適切な奏法で楽器から引き出し聴き手に伝えること - 音楽作品そのものについての知識と理解を深めることが、その表現を追求するための原動力となり、聴き手の心を打つ演奏につながります。専門的に幅広い知識を学びながら、音楽家として、そして人間としても大きく成長できることが音楽大学で学ぶ醍醐味です。

東邦音楽大学・東邦音楽短期大学図書館についてのページ
本学図書館長のご挨拶、文京・川越両キャンパス図書館と「畑中良輔ライブラリー」利用案内に加え、資料の配置・探し方についても詳しく掲載されています。ぜひご覧ください。

https://www.toho-music.ac.jp/college/campuslife/library.html

公開講座・コンサート開催のご報告

師走とは思えない暖かな日が続きましたが、キャンパス内の樹々の足元には日毎に落ち葉が積み重なっています。
11月末から12月にかけて、ピアノ専攻では重要なイベントが相次いで開催されました。
先ず11月29日(水)には川越キャンパスグランツザールにて、下田幸二先生による公開講座《マズルカ〜ショパンの魂》が開催されました。
下田先生は、ピアニスト・ショパンの研究者・指導者としてご活躍の方です。

マズルカは美しく魅力的な作品でありながら、日本ではあまり演奏されません。それはリズムの難しさばかりが言われてきたからかもしれません。
3拍子の曲と言えば「ワルツ」「メヌエット」「レントラー」「ポロネーズ」「マズルカ」などがありますが、同じ3拍子の舞曲でもそれぞれに特徴があります。
中でもマズルカは、「クヤヴィアク」「マズル」「オベレク」という異なった性格を持った舞曲に分類されます。
下田先生は、それらの舞曲が実際に現地で踊られている様子を映像で見せてくださり、私達はマズルカのリズムを生きたものとして理解することができました。
ショパンのマズルカはそれらが組み合わされて作品となっています。
またマズルカ以外のショパンの曲の中にも部分的にマズルカが存在していることを知り、祖国を愛したショパンの心情にも触れた思いがしました。
実際の演奏と映像を挟みながらの先生のレクチャーは明快で分かりやすく、興味が益々湧いてきました。

そして最後には二人の学生の公開レッスンもして頂き、どのように演奏すれば良いかも実際に教えて頂きました。
終わった後、学生達からは「マズルカを演奏してみたい」「今まで弾いた曲の中にもマズルカがあって驚いた」という声が多数聞かれました。

12月4日(土)には《東邦音楽大学大学院1年生コンサート》が、川越キャンパスグランツザールで開催されました。
ピアノの出演は、本学学部から進学した2名、社会人1名、中国からの留学生1名の計4名でした。
大学院生にとっては初めての公開での演奏。
曲目はクープラン、バッハ、モーツァルト、ショパン、リスト、ドビュッシー、プロコフィエフ、メシアンと多彩で、それぞれが個性溢れる演奏を繰り広げました。
才能を持った学生達の今後益々の成長が楽しみです。

12月8日(金)はドイツからA.ヴァルドマ先生をお招きして、ピアノの大学院生全員にレッスン(公開)をして頂きました。
先生はケルン音楽大学の名誉教授で、演奏は勿論のこと指導者としても高く評価されています。
レッスンでは学生が弾き終わりますと、「今の演奏で最も良かった所は?」と質問され、学生が答えますと「ではもう一度」と二度ほど弾かせて「どの演奏が最も良かったか」と質問されました。
そして学ぶとは比較すること、自分の演奏を聴くことが大切と終始一貫仰っていました。
ピアノを弾くこと=自分を聴くこと、また曲の最後の音は感謝とお礼の気持ちを込めて演奏する、鍵盤上で音を出さずに(打鍵せずに)弾くことも良い練習になるなど、示唆に富んだ貴重なアドバイスも沢山頂きました。
大学院生だけでなく聴講した学部生も、これからの勉強に役立てて欲しいと思います。

このように多くの学びがあった11月・12月でした。
今年も残り少なくなりました。学生達は来年も勢い良く龍のように高みを目指していくことでしょう。楽しみに見守りたいと思います。

皆様もどうぞ良いお年をお迎えください。

(大場 文惠 記)

「東邦スタンダード」授業にて、大場文惠特任教授による講演会を行いました。


去る11月8日、「~音楽と私、そして東邦~」と題し、本学ピアノ専門部会主任をつとめる大場文惠特任教授による講演会を行いました。今回のピアノダイアリーは、この日の模様をご紹介します。

東邦音楽大学・東邦音楽短期大学では、在学中を通して学ぶ「東邦スタンダード」という科目を設置しています。
この授業は、音大生としてどのように学ぶか、そしてその学びをどのように将来につなげ、社会に生かしていくかを考えながら、必要となるスキルを身につけていく本学独自の学習プログラムです。

短大の後期「東邦スタンダード」では、「音楽人・社会人の話を聴く」と題し、さまざまな分野で活躍する卒業生をゲストに招いての特別講義や、本学の教職員が音楽人生について学生たちに語り、音大での学びと卒業後の未来について考える時間を設けています。
今回は、その一環として大場先生にご登壇いただきました。

大場先生は40年余にわたり東邦にて多くの卒業生を社会へと送り出すとともに、学内外において要職を歴任し日本の音楽文化の発展に尽力されています。

この日の講演では、普段のレッスン、講義では聴くことのできないエピソードも含めて、大場先生の音楽、そして社会に対する向き合いかたについて、様々なお話しを伺うことができました。
学生時代、そして大学を卒業して間もないころの貴重な体験談、それらの体験から得た音楽人生と社会に対する視点、様々な活動と研究を通して得たこと、感じたことなどが語られました。

大場先生の活動の中での一貫した姿勢は「断らない」ということでした。
自分にとって未知のことや、その時点での経験や関心と異なることであっても、何事も断らずに取り組んでいく・・それにより、想像もしなかった新たな世界や人々との出会いが生まれて行きます。
大場先生の終始穏やかで丁寧な語り口ながら非常に刺激的な内容の講演に、学生たちは惹き込まれ真剣に耳を傾けていました。

後半では、東邦において客員教授として長く奉職された畑中良輔先生についてのお話を伺うことができました。
世界的な声楽家であった畑中先生は極めて幅広い分野に造詣が深く、声楽、作曲、指揮、教育、文筆活動など非常に精力的かつ多彩な活動をされていました。
大場先生は、声楽曲のピアノパートの演奏で畑中先生のレッスンを長年受講されました。今回の講演では、レッスンのみならず、レッスン以外の時間での畑中先生のお言葉や、そのお人柄、芸術家としての素晴らしい人間性について、大場先生から直接お話を伺う貴重な機会となりました。

本学川越キャンパス図書館には、畑中先生が2012年に世を去られた後、ご遺族のご厚意により畑中先生が生前に所蔵していた蔵書など多くの資料のご寄贈を受け開設された「畑中良輔ライブラリー」があります。
大場先生はその資料がいかに貴重なものであるかについてもお話しされ、学生たちに「畑中良輔ライブラリー」にぜひ触れてほしいと呼びかけられました。

東邦音楽大学川越図書館『畑中良輔ライブラリー』
https://www.toho-music.ac.jp/college/campuslife/library/hatanataryousukelibrary.html

講演会の当日は、爽やかな秋晴れとなりました。大場先生は、詩人・八木重吉の詩集「秋の瞳」より3つの詩を選び、朗読を織り交ぜながらお話を進められました。これらの詩は、畑中良輔先生が作曲された『八木重吉による五つの歌』の歌詞でもあります。芸術の秋にふさわしい空気が会場に満たされました。
(國谷尊之 記)

東邦ミュージック・フェスティバル2023『煌めき!!ピアノコンサート』2公演を終えて

樹々の葉もようやく黄や赤に色づきはじめ、空に浮かぶ雲にも秋らしさが感じられる季節となりました。

前回のピアノダイアリー9月号でお知らせいたしました通り、本学においては10月7日(土)・8日(日)の二日間にわたり「東邦ミュージック・フェスティバル2023 ”いみじき薫陶仰ぎつつ”」が開催されました。そして、ピアノを専門とする学生たちによる『煌めき!!ピアノコンサート at Studio B』『煌めき!!ピアノコンサート at Granz Saal』の2公演を、おかげさまで大盛況のうちに終えることができました。
スタジオB公演には119名、グランツザール公演には213名のお客様にご来場いただきましたことを、ここにご報告させていただきます。
応援してくださいました全ての皆様、本当にありがとうございました。

今回、両公演あわせて計34名のピアノを専門とする学生と、他専攻からの賛助出演4名が、さまざまなプログラムを披露し感性豊かに自己表現してくれました。
ピアノアンサンブルには独奏ではなかなか味わえない刺激や面白さ、特別な魅力があります。出演する学生たちは、それこそ夢中になって合わせやパート練習に取り組んでいました。普段できないピアノアンサンブルを仲間と心底楽しみたい!新しい自分を発見したい!という彼らの意気が、会場でお聴きになるお客様の心にも伝わったのではないでしょうか。

また、リーダーを始めとして司会や舞台裏方、受付・会場スタッフの学生計11名の大活躍も、コンサート開催における大事な一面でした。そこでは、普段のピアノへの取組みによって培われた「綿密な計画による<進行>」という力も存分に生かされたことでしょう。
スタッフ学生たちはそれぞれの持ち場で明るい笑顔を絶やさずに、丁寧に細やかに対応しながら、大いに実力を発揮してくれました。彼らが初めてのことに挑戦して得られる醍醐味や、舞台を裏側から支える楽しさを味わってくれたのであれば、今回の企画は大成功であったと言えるでしょう。

『煌めき!!ピアノコンサート at Studio B』
2023年10月7日(土)15:30開演

1.Pトリオ
永井亜依(大学3年)寺尾優那(賛助・Hrn.大学3年)安藤 桃(賛助・Vl.大学2年)
J.ブラームス:ホルン三重奏曲 変ホ長調 Op.40 第1楽章

2.連弾
上原美樹(アドバンスコース2年) 市川舞子(短大1年)
P.I.チャイコフスキー(S.ラフマニノフ編曲):バレエ『眠れる森の美女』より ワルツ

3.2台4手
宮本美咲(大学2年) 佐々木彩華(大学3年)
C.サン=サーンス:死の舞踏 Op.40

4.2台4手
関口優香(大学3年) 坪井円香(大学3年)
M.インファンテ:『アンダルシア舞曲』より 1.リズミックに 3.優雅に

5.2台4手
菅野爾音(大学3年) 改藤啓乃(大学3年)
S.ラフマニノフ:組曲第2番 Op.17より 3.ロマンス 4.タランテラ

6.2台4手
佐脇千晶(短大2年) アンドリュース瑚彩(短大2年)
W.A.モーツァルト:2台ピアノのためのソナタ ニ長調 KV448 第1楽章

7.2台8手
劉 音嬋(大学4年) 石田りさ(大学4年) 木野内真帆(大学1年) 浅野凛花(大学3年)
F.メンデルスゾーン(F.ヘルマン編曲):『フィンガルの洞窟』序曲 Op.26

8.2台8手
奥 光李(大学4年) 斎藤愛実(大学4年) 大畑風花(大学2年) 日向野千鶴(大学1年)
B.スメタナ(J.シーグニッツ編曲):交響詩『わが祖国』よリ モルダウ

公演を終えて

『煌めき!!ピアノコンサート at Glanz Saal』
2023年10月8日(日)10:15開演

1.2台4手
野口満理奈(大学3年) 吉田有沙(大学3年)
M.ラヴェル:『スペイン狂詩曲』より 2.マラゲーニャ 4.祭り

2.2台4手
亀岡沙有(大学4年) 杉谷優太(大学2年)
J.ブラームス:2台ピアノのためのソナタへ短調 Op.34b 第1楽章

3.2台4手
松本佑希乃(大学3年) 田中摩音(大学3年)
A.スクリャービン:2台ピアノのための幻想曲 イ短調

4.2台4手
曽根原真理 (アドバンスコース2年) 中平なつこ(短大2年)
三善 晃:2台ピアノのための組曲『唱歌の四季』より 朧月夜 紅葉 雪 夕焼小焼

5.Pトリオ
箱崎航平(大学3年) 岩本さくら(賛助・Vl.大学4年) 井上伸一(賛助・Vc.研究員)
L.v.ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調 Op.1-3 第1楽章

6.2台4手
宮本有紗(大学院1年) 新井あやの(大学院1年)
S.プロコフィエフ(M.プレトニョフ編曲):バレエ組曲『シンデレラ』より
シンデレラのワルツ ギャロップ

7.2台8手
遠藤乙彩(大学2年) 清原一龍(大学3年) 岩澤ことね(大学2年) 植松姫菜(大学2年)
B.スメタナ:2台ピアノ8手のためのソナタ

さて、今回の2公演が終了してまだ日は浅いのですが、学生たちはもうすでに来年(!)のコンサートあるいはその選考会を見据えて、あれやこれやとピアノアンサンブルの楽曲を探したり選んだりし始めています。学生たちの意識の中に東邦ミュージック・フェスティバルの中の『煌めき!!ピアノコンサート』という存在がしっかりと根付き、切磋琢磨の源となっていることは、非常に喜ばしいことです。彼らのさらなる飛躍を、皆様にもぜひ見守っていただきたく願っております。

「東邦ミュージック・フェスティバル2023」にて『煌めき!!ピアノコンサート』を開催します。

猛暑もようやく少し和らぎ、朝晩には秋の気配も感じられるようになってきました。
今年も、芸術の秋を彩る「東邦ミュージック・フェスティバル」が、来る10月7日(土)・8日(日)川越キャンパスにて開催されます。
今回のフェスティバルは、学園創立85周年を記念して、特別企画も含むさまざまなステージが2日間にわたって繰り広げられる予定です。

ピアノを専門とする学生による独自企画は、『煌めき!!ピアノコンサート』と銘打ち、1日目は16号館スタジオB、2日目はグランツザールにて開催されます。

先日、このコンサートの出演者及びプログラムを決めるための選考会が、川越キャンパス・スタジオBで行われました。
大学、短期大学、大学院のピアノを専門とする学生が、連弾、2台ピアノ、ピアノを含む室内楽曲等のアンサンブル演奏を披露しました。

選考会が行われた川越キャンパス・スタジオB。2台ピアノ作品の演奏は、スタインウェイ・フルコンピアノ2台の対面配置により行いました。

この選考会に向けては、演奏者の組み合わせ、楽器編成、曲目等、すべて学生主体で意欲的に準備が進められ、多くの学生たちがバラエティに富んだ曲目でエントリーしました。時代も国もさまざまな名曲がずらりと並ぶ様は壮観で、学生同士の情報交換、意見交換が活発に行われたことが伺われました。

選考会を経て、東邦ミュージック・フェスティバル両日に行われる2つの公演のプログラムと出演学生が決まりました。
本番に向けて学生たちの研究と練習にますます熱が入ることでしょう。当日はピアノアンサンブルと東邦の学生たちの魅力をたっぷりと感じていただけることと思います。

『煌めき!!ピアノコンサート at Studio B』
2023年10月7日(土)15:30~17:10 川越キャンパス 16号館スタジオB

『煌めき!!ピアノコンサート at Glanz Saal』
2023年10月8日(日)10:15~11:45 川越キャンパス グランツザール

『東邦ミュージック・フェスティバル2023 ~祝・学園創立85周年記念~ いみじき薫陶仰ぎつゝ』の詳細は、こちらのページをご覧ください。
https://www.toho-music.ac.jp/college/concert/concert/2023082201.html

皆様のご来場を心よりお待ちしております。

第16回東邦ピアノセミナーを開催しました。

今年は昨年にも増して猛暑の日々が続いておりますが、皆様お変わりなくお元気でお過ごしでしょうか。
2023年7月30日(日)、文京キャンパスにて、恒例の『東邦音楽大学 東邦ピアノセミナー』が開催されました。このセミナーも今年で16回目。その年月を思いますとやはり感慨深いものがあります。また、支えて下さる卒業生や関係者の皆様方のお力添えがあってこそと、改めまして感謝申し上げます。
今年のセミナー当日も大変な猛暑ではありましたが、たくさんの方々のご参加を頂きました。再会を喜び合う声、あふれる笑顔、明るく華やかな雰囲気の中、開講式が執り行われました。学長、大場ピアノ主任教授のお話に続き、大学4年の新井詩織さんによる演奏が行われました。曲目はM.グリンカ作曲(M.バラキレフ編曲)『ひばり』、詩情豊かな演奏を披露してくれました。

さて、例年このセミナーでは個人レッスンと2つの講座が行われておりますが、今回は講座についてご紹介いたします。「講座1」は本学教授である小林律子先生による「ショパンを弾く」 ~ショパンと“うた”~。まずショパンがピアニスト、作曲家としてその歩みを進め確立していく過程において受けたであろう影響、またそこからの学びについて数々のエピソードをもとに検証が行われました。続いて、ショパンの美しい旋律を弾く=歌う様に弾くとはどういうことなのか、ピアノという楽器で「歌う」ことについて、実例を挙げながら様々なアプローチで考察されました。

「講座2」は本学主任教授である大場文惠先生による「連弾の奥深い世界」~その演奏法と指導法~。講座は連弾の歴史についてのお話から始まりました。社会の変化、楽器の変化等、様々な要因により連弾という演奏形態が必然的に確立されていく過程が紹介されました。続いて、松田理世さん(本学研究員)、曽根原真理さん(本学アドバンスコース2年)による実演を混じえながら、連弾の基本的な留意点の確認を軸に、連弾の魅力や、その無限とも言える演奏表現の可能性について熱心に語られました。普段「親密に楽しく」接している連弾の芸術的な側面を垣間見るような印象を受ける内容であったと思います。

和やかな雰囲気の中、おかげさまで今年の東邦ピアノセミナーも無事に終えることができました。受講生皆様の「学びたい」という強いエネルギーを肌で感じ、私達教員も大変良い刺激を頂く機会になっています。どうぞ今後とも東邦ピアノセミナーをよろしくお願い申し上げます。

定期研究発表演奏会【ソロの部】が開催されました

暑い夏が続いております。皆様 いかがお過ごしでしょうか。
3 年余り続くコロナ対策は大きく節目を迎え、日常もぽつぽつと戻り始めています。
この時期になると、学生たちは猛暑にも負けず実技試験に向けて日々の練習にも拍車がかかっています。

7月15日(日)、定期研究発表演奏会【ソロの部】が、川越キャンパス・グランツザールにて開催されました。
この日の第1部では、附属中学校・高等学校・第二高等学校の代表生徒が演奏し、第2部では大学から選抜された代表の学生達が、切磋琢磨に取り組んできた学びの成果を披露しました。
ピアノを専門とする大学生は、4年次生の新井詩織さん、斎藤愛実さん、亀岡沙有さんが出演し、それぞれが若さ溢れる熱のこもった演奏を披露してくれました。お客様からは ホールいっぱいに響くあたたかい拍手が贈られました。

演奏会の帰り道、「今日、よかったね」と話されているお客様の会話を耳にしました。
同じ空間と同じ時間を共にすると、そこに共有感覚が生まれるのでしょう。何気ない言葉にもリアリティがあります。
生の演奏会では、演奏する姿や視覚的に見えてくるものも、“聴いているもの”に影響を与えているようです。
華麗なドレス姿の学生が登場して、曲を開始する時の息遣い、演奏中の表情や身体の動き、そして退場する姿などを観て、ある時は心に残る一コマとして、ある時は深層にあるものを想像する材料として、目で聴くこともたのしみます。
音楽にとって“聴く”ということは欠くことが出来ない大切な要素ですが、聴覚以外の感覚も聴くことを助けてくれているようです。

考えてみますと、私たちは普段、言葉だけで意思や感情を伝えているわけではありません。
表情、仕草など、身体全体による言語を使わないコミュニケーションもとっています。
特に言葉だけでは伝わらない感情のニュアンスは、身体による言語によって表される部分が大きいと言われています。
これは、音楽の表現についてもあてはまるところがあるのではないでしょうか。
作品を通して奏者が何かを表現しながら演奏します。それを聴き手が受け取って何かを感じとるという、言葉を介さない対話、音楽でのコミュニケーションが生まれます。
今は、音楽を聴くのに CDやネットから気軽に聞くことが出来る時代になりましたが、その場の空気感や臨場感は生の演奏会ならではのものでしょう。

日常生活が平常を取り戻しつつある現在、コンサートや人が集まる所に以前より積極的に出かけられるようになってきました。
本学では「東邦ミュージック・フェスティバル」をはじめ、多くの演奏会やイベントの開催を予定しております。
是非、東邦のキャンパスに足を運んでいただき、日々音楽と向き合っている学生たちの発表や活動を目や耳で感じとっていただけたらと思います。
皆様のお越しをお待ち申し上げております。

オープンキャンパスが始まりました。

関東も梅雨入りし蒸し暑い日々が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
この時期は、人の身体も楽器もコンディションを保つのが難しい時期です。睡眠と栄養をしっかりとって、楽器のためには湿度管理や清掃も行い、元気に過ごしたいですね。

今年度も東邦音楽大学・東邦音楽短期大学「オープンキャンパス」がスタートしました。
オープンキャンパスでは、入学者選抜、カリキュラムについてのオリエンテーション、キャンパスツアー、専攻別プレゼンテーション&音楽活動、体験レッスン、個別進学相談など、多彩なプログラムが行われます。そして、さまざまな場面で在学生が活躍し、本学の日頃の雰囲気や校風を感じていただけるよう工夫をこらしています。

まず6月18日(日)、トップを切って開催されたのは「東邦音楽短期大学オープンキャンパス」(文京キャンパス)です。
オープニングコンサートでは、本学卒業生の曽根原真理さんがピアノソロ演奏を披露し、ご来場の皆さまを歓迎しました。
曲目は、L.v.ベートーヴェン作曲『ソナタ第18番変ホ長調Op.31-3』第1楽章・第4楽章です。

キャンパスツアーでは、学生が日頃の授業やレッスンの様子をお話ししながら皆さまをご案内します。

「専攻プレゼンテーション&音楽活動」では、来場者のご案内とともに、各専攻の音楽活動にも加わります。
今回のピアノコース・ピアノ指導者コース音楽活動では、3名の在学生の協力を得て、ピアノ作品の分析と、ピアノ指導教材の体験を行いました。本学の普段の授業がどのような雰囲気で行われているかを感じていただけたことと思います。

今年度も、大学・短期大学それぞれ3回、計6回の「オープンキャンパス」、そして「体験レッスン&個別進学相談」、「スキルアップ講習会」「基礎力診断」など、音大の学びを体験できる様々なイベントが開催されます。
また、10月7(土)、8(日)開催予定の「東邦ミュージック・フェスティバル」、「定期研究演奏発表会」をはじめ、多くの演奏会に向けて学生たちが研究と練習に取り組んでいます。
ぜひ両キャンパスにお越しいただき、本学の活動の息吹を感じていただければと思います。

オープンキャンパス等の詳細は、下記のページをご覧ください。
皆様のお越しを、学生たちとともにお待ちしております。

「東邦音楽大学オープンキャンパス・説明会」
https://www.toho-music.ac.jp/college/admission/opencampus/

「東邦音楽短期大学オープンキャンパス・説明会」
https://www.toho-music.ac.jp/juniorcollege/category/opencampus/

今年も東邦ピアノセミナーを開催いたします!!

大型連休も終わり、大学もまた通常運転に戻りました。日々明るい時間が長くなり、爽やかな空気に満ちたこの初夏の時期、学生たちの生活にも活気がみなぎっています。コロナ禍を経て、伸びやかに勉強ができる環境がいかに貴重なことか、改めて感じさせられます。

さて、毎年恒例のお知らせですが、今年度も7月30日(日)に文京キャンパスにて「東邦ピアノセミナー」を開催いたします。今年で第16回目となりました。こうして継続して来られましたのは、毎年多くの皆様がご参加くださり、私たち教員と共に、参加者お一人お一人の力でこのセミナーを育てていただいたおかげと、ピアノ教員一同心から感謝しております。
また、年に一度懐かしいお顔にお会いできることも、私たち教員にとってとても楽しみなことです。今年も夏の1日をどっぷりとピアノ三昧に過ごしてみませんか?

今回は、チラシのように講座1では「ショパンを弾く」~ショパンと”うた”~というタイトルで小林律子教授によるショパンの講座を、講座2では「連弾の奥深い世界」~その演奏法と指導法~というタイトルで大場文惠特任教授による連弾の講座をご用意いたしました。併せて本学教員による個人レッスンもございます。
今回も、本学教員による音楽の宝箱を惜しみなく展開いたしますので、どうぞご期待ください。

5月8日15:00より受付を開始しております。ピアノに興味のある方でしたら、どなたでもご参加いただけますので、下記のQRコード、あるいはリンクからwebページに入っていただき、お申し込みいただけましたら幸いです。よろしくお願いいたします。

第16回 ピアノセミナーの詳細はこちら


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