Konzertfach(演奏専攻)演奏会&大学院特別講座を開催しました。


秋も深まり、美しい紅葉を楽しませてくれた川越キャンパスの樹々たちも、徐々に冬の装いに変わろうとしています。
今月はピアノ専攻に係わる二つの催しがグランツザールでありました。

先ず5日(土)にKonzertfach(演奏専攻)の学生による演奏会が行われました。ピアノを専門とする学生は、1年生3名、2年生1名、4年生2名が出演しました。Konzertfachのカリキュラムである1年に2回のウィーンでの研修はコロナ禍のため実施されていませんでしたが、2年半ぶりに9月に再開されました。4年生は久しぶりに、1・2年生は初めて、現地での研修に参加しました。それぞれ多くのことを受け取ったことが、演奏から伺われました。次の研修は2月に予定されています。回を重ねるごとに確実に成長するよう期待したいと思います。

9日(水)は大学院特別講座を開催しました。
迎えの車から川越キャンパスに降り立たれるや否や「わあ、綺麗な紅葉! 素敵な建物!写真を撮ってもいいですか?」と明るい声を上げられたのは、講師の高橋多佳子先生でした。私は緊張してお迎えしていた筈が急に距離が近くなり、そのお人柄に触れた思いでした。

高橋先生は音大卒業後、ポーランドで10年間研鑽を積まれました。その間にショパン国際ピアノコンクール5位入賞など数々のコンクールで優秀な成績を修めています。その後、ワルシャワフィルハーモニーや国内の主要なオーケストラと共演なさったり、ソロは勿論のことピアノ二重奏や室内楽でもご活躍の注目のピアニストです。またご自身で企画なさったコンサートでも常に話題を集めていらっしゃいます。

受講生は大学院1年生が2名、2年生が3名の計5名が、フランク、バッハ、ドビュッシー、リスト、ベルクの作品を演奏しました。一人1時間足らずのレッスンでしたが、先ず先生が客席でお聴きになるところからレッスンが始まりました。一度通し終えると、先生はその学生の良い点を挙げて褒めてくださいました。その後、具体的なレッスンになりました。

それぞれの学生を細かくご指導いただきましたが、その中で共通しておっしゃっていたことを3点挙げてみたいと思います。

「ダイナミックレンジを大きく」
「大きなエネルギーで音楽の頂点に向かう」
「テクニックを習得するためには、さまざまな練習方法で」

強い音については、上腕の筋肉を意識して、楽器から音が離れていくように、とアドバイスをいただきました。また練習方法については、逆の形にして弾く練習を取り入れると効果的。例えば

・p→f、f→p
・ゆっくり→速く、速い→ゆっくり
・切る→レガート、レガート→切る
・8度の連続は弱めの音でレガートで練習する

など沢山のヒントをいただきました。そして先生がお弾きになるホールに突き抜けるように美しく響く音と素晴らしい表現の一端を知ることができました。

最後に先生から「良い学校ですね。学生さんたちもよく準備されていて素晴らしい!」とお褒めの言葉をいただきました。
大学院生、聴講した学部生は、多くのことを学んだことと思います。
もう一つ高橋先生から学んだこと。それは常に明るく笑顔を絶やさずポジティブに! そして感性豊かに!ということでした。

高橋多佳子先生、ありがとうございました。

「東邦ミュージック・フェスティバル2022」にて「煌めき!!ピアノコンサート」を開催しました。

2022年10月8日・9日、川越キャンパスにて「東邦ミュージック・フェスティバル2022 ~愉しき旋律(たのしきうた)~」が開催されました。

今年はピアノを専門とする学生たちによるコンサートを両日とも行い、ソロとアンサンブルによるバラエティに富んだプログラムを披露しました。今回のピアノダイアリーでは、その2公演の出演者と曲目を写真とともにご紹介しましょう。司会、受付、舞台など、演奏会運営を担当した学生スタッフたちの活躍もご覧ください。

第1日・10月8日(土)には、16号館スタジオBにて「煌めき!!ピアノコンサート at Studio B」を開催しました。
司会は大学2年の田野井鳳雅さん、大学2年の大橋佳奈さん、大学3年の本田杏衣さんの3人が担当し、演奏者による曲目解説を紹介しながらコンサートを進行しました。

コンサートはKonzertfach(演奏専攻)1、2年次学生によるピアノソロ演奏からスタートです。
本学演奏専攻は、オーストリア共和国ウィーン市にある東邦ウィーンキャンパスで実施されるカリキュラムを含む、日本とウィーンアカデミー教授陣との「ダブルティーチャー制」を特徴としています。今回のコロナ禍により海外での研修を実施できない状況が続いていましたが、国内外の状況の変化を受け、この9月に厳重な安全策を講じてウィーン研修を再開することができました。今回のコンサートは研修からの帰国後まもなく、ウィーンでの経験を新鮮に感じながら、多くのお客様の前で演奏するという貴重な機会となりました。

岩澤ことね(大学1年)
L.v.ベートーヴェン:ソナタ第1番 ヘ短調 Op.2-1 第1楽章、第4楽章

植松姫菜(大学1年)
F.ショパン:ポロネーズ 変イ長調 『英雄』 Op.53

遠藤乙彩(大学1年)
F.ショパン:バラード第3番 変イ長調 Op.47

清原一龍(大学2年)
F.ショパン:スケルツオ第3番 嬰ハ短調 Op.39

休憩をはさみ、ピアノアンサンブルによるプログラムに移ります。2台ピアノ、連弾、ピアノと弦楽器による室内楽が演奏されました。
まずバロックの巨匠バッハの音楽からスタートです。この作品は、元々オーボエ、ヴァイオリンと弦楽合奏という編成で作曲され、のちにバッハ自身が2台のチェンバロと弦楽合奏のために編曲したと考えられています。今回はこれを2台のピアノにより演奏しました。アンサンブルコンサートの幕開けに相応しい格調高い雰囲気となりました。

改籐啓乃 (1st 大学2年) 永井亜依(2nd 大学2年)
J.S.バッハ:2台のチェンバロのための協奏曲 ハ短調 BWV1060 第1楽章、第3楽章

続いて、短大生による演奏です。短大「ピアノアンサンブル」の講義を通じて学んだ成果が、2台ピアノと連弾により披露されました。連弾を演奏した竹田さんと中平さんは短期大学で熱心に学んでいらっしゃる社会人学生です。

田中美羽 (1st 短大2年) 厚川もも(2nd 短大2年)
W.A.モーツァルト:2台のピアノのためのソナタ ニ長調 KV448 第1楽章

竹田恵美(1st 短大2年) 中平なつこ(2nd 短大2年)
G.フォーレ:組曲『ドリー』 Op.56 3.ドリーの庭 、6.スペイン風の踊り

続いて、ピアノと2つのヴァイオリンという、ユニークな編成による演奏です。大学「室内楽」の講義を通じて培った成果が、ヴァイオリンのお二人による賛助出演の協力を得て披露されました。

田中摩音(Pf. 大学2年) 石塚ゆきの(Vn. 大学1年) 安藤桃(Vn. 大1年)
D.ショスタコーヴィチ(L.アトフミャン編曲):2つのヴァイオリンとピアノのための5つの小品

休憩をはさみ、2台ピアノによる名曲の数々が演奏されました。満員の聴衆にも恵まれてスタジオBは華やかな雰囲気に包まれました。

野口満理奈(1st 大2) 吉田有沙(2nd 大2)
F.プーランク:2台のピアノのための協奏曲 第2楽章、第3楽章

奥光李(1st 大3) 斉藤愛実(2nd 大3)
S.ラフマニノフ:組曲第2番 Op.17 3.ロマンス

亀岡沙有(1st 大3) 田所理央(2nd 短2)
W.ルトスワフスキ:パガニーニの主題による変奏曲

菅野爾音(1st 大2) 新井あやの(2nd 大4)
C.サン=サーンス :死の舞踏 Op.40

司会、楽器の移動等の舞台セッティング、受付、会場のご案内も、学生スタッフが分担しました。刻々と移り変わる状況に応じて、タイミング良く適切にその役割を果たすことは簡単ではありません。演奏会を作り上げる経験を通じて、出演者のみならず学生スタッフたちも音楽人として大きく成長しました。

1日目のコンサートは大盛況にて無事に終了しました。出演者、司会者、学生スタッフ一同で記念撮影です。

第2日・10月9日(日)は、東邦が誇る音楽ホール・グランツザールにて「煌めき!!ピアノコンサート at Glanz Saal」を開催しました。大学の上級学年と大学院生によるステージです。

まずモーツァルトの連弾曲からスタートです。これはモーツァルトによる5曲の連弾ソナタのうち最も構成の大きな作品で、華やかなパッセージや会話するような掛け合いが楽しめる、ぴったりと息の合った演奏でした。

石田りさ(1st 大学3年) 川端まひろ(2nd 大学4年)
W.A.モーツァルト:四手のためのソナタ ハ長調KV521 第1楽章

続いて大学・大学院で学ぶ二人の留学生による演奏です。ロマンティックでスケールの大きい2台ピアノの響きが会場を満たしました。

劉音嬋(1st 大学3年) 赵崇博(2nd 大学院2年)
A.アレンスキー:組曲第1番 Op.15 1.ロマンス、3.ポロネーズ

続いて演奏したお二人は、本学大学院において親子揃って研究に取り組まれています。今回はフランスの作曲家ラヴェルによる作品を、知性溢れる美しい響きで彩り演奏されました。鶴岡智優さんは、来月ピアノリサイタルの開催も予定しています。

鶴岡智優(1st 大学院1年) 鶴岡美佳子(2nd 大学院1年)
M.ラヴェル:序奏とアレグロ

休憩をはさみ、Konzertfach(演奏専攻)4年生の平林大翔さんが、弦楽器奏者お二人の賛助出演を得て、フランス音楽の金字塔の一つと言えるラヴェルのピアノ三重奏曲を演奏しました。

平林大翔(Pf. 大学4年) 佐藤直樹(Vn. アドバンスコース1年) 井上伸一(Vc. 本学研究員)
M.ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調 第1楽章

演奏終了後、ピアノ三重奏曲の配置から2台ピアノ配置へと転換する舞台セッティングの時間を利用して、司会の大学3年、本多杏衣さんによる平林さんへのインタヴューも行いました。ピアノ三重奏に取り組んだ感想、演奏専攻での学び、将来の夢、目標などについて大いに語っていただきました。

一方、グランツザール舞台でのセッティングは、専門的な知識と経験、そして繊細さが必要な作業です。本学地域連携・演奏センター職員のアドバイスを受けながら学生スタッフも奮闘しました。

再び2台ピアノの演奏に戻ります。大学院2年のお二人による演奏は、本学の学びの集大成とも言える雰囲気を感じさせました。

宇佐川真由 (1st 大学院2年) 長谷川芽唯(2nd 大学院2年)
I.ストラヴィンスキー:『ペトルーシュカからの3楽章』より「ロシアの踊り」

最後は、演奏専攻大学4年の宮本有紗さんとピアノ専攻大学4年の小川雄大さんによる2台ピアノ演奏です。3曲からなるドビュッシー作曲『白と黒で』全曲という聴き応えのある曲目でコンサートを締めくくりました。

宮本有紗(1st 大学4年) 小川雄大(2nd 大学4年)
C.ドビュッシー:『白と黒で』

こうして「煌めき!!ピアノコンサート」二日間の公演が全て無事に終了しました。いずれも多くのお客様にご来場いただき、終始温かい雰囲気と盛大な拍手で会場を包んでくださったことは、出演者はもちろん、司会、舞台・会場スタッフの学生たちにも大きな勇気を与えたに違いありません。この場を借りまして心よりお礼申し上げます。東邦ミュージック・フェスティバルを通じて広がった音楽の喜びが、学生たちをさらに成長させ、多くの音楽を愛する人々とともに世界に潤いと平和をもたらすことを祈念します。

ピアノ公開講座(講師:金子三勇士先生)が開催されました!

2022年9月15日(木)川越キャンパスグランツザールにて、金子三勇士先生をお迎えして「ピアノ公開講座 コロナ禍に響く!〜フランツ・リストの音楽魂〜」を開催いたしました。ご承知のように、コロナ禍によってピアノ公開講座はしばらくの間休止しておりましたが、このたび久し振りの開催が叶いました。ソーシャルディスタンス確保のために座席数を制限しながらも、大勢の学生の皆さんの期待感や高揚感が会場に渦巻いていたように感じられました。
 さて、金子三勇士先生は、日本とハンガリーとにルーツをお持ちで、国内外で幅広くご活躍中のピア二ストでいらっしゃいます。今回の講座の最初には、音楽とはそもそも何のためにあるのか?音楽とは何か?という問いかけがありました。金子先生御自らがグランツザールの中をマイク片手に歩き回って学生さんへ直撃インタビューを行い、プロ司会者のように軽妙ながらも核心をついたお話をたっぷりと展開してくださいました。
 「芸術には正解はないが、我々自身が答えを持っていなければいけない」
 「音楽は人に生きる喜びを感じさせてくれる芸術である」
 社会の中での音楽家のポジションの見つけ方、そして音楽と音楽教育についても触れられ、原点に戻って冷静に物事を考える力、挑戦を恐れない勇気、時代の流れを受け入れる心についてのお話に引き続き、リストの活躍と功績についてまとめてくださいました。1. グランドピアノの発展に多大なる影響を与えた、2. ピアノリサイタルを初めて行った、3. 国立リスト音楽院大学を創設した。さらに、リストの編曲を通して見えてくる「社会への音楽発信」の重要性について述べられました。リストの新しい発想や努力により19世紀の人々の音楽体験が豊かになっていった、その先を見通す姿勢から現代の我々は学んでいくことができる、新しい何かを築けるか否かが大切である等、金子先生の実体験に裏打ちされた貴重なお話は、学生の皆さんがこれからの音楽人生を築く上での大きなヒントになることでしょう。
 金子先生が講座の中でご披露くださったベートーヴェン作曲の交響曲第9番のリストによる編曲、ショパン作曲のソナタ第2番より第3楽章「葬送行進曲」、リスト作曲の「愛の夢 第3番」やシューマン作曲の歌曲「君に捧ぐ(献呈)」など、グランツザール全体に響き渡る華麗で迫力に満ちたピアノ演奏に、客席から大きな拍手が沸き起こりました。一言、一音も聞き漏らすまいと、会場にいた全員が真剣に集中して耳を傾け、あっという間に2時間が経過していました。名残惜しい雰囲気の中で、楽しく有意義な講座が無事に終了いたしました。

●金子三勇士先生 ご出演情報
2022年10月22日(土)気軽にクラシックvol.45 金子三勇士ピアノ・トークリサイタル
https://saitama-culture.jp/plazawest20221022kanekomiyuji/

第15回東邦ピアノセミナーを開催しました。

2022年7月31日、文京キャンパスにて「第15回 東邦音楽大学 東邦ピアノセミナー」を開催しました。
昨年度に引き続き、感染症対策として受講人数を制限した上での実施となりましたが、今回もほぼ定員に近い方々にご参加いただくことができました。
会場の50周年記念館ホールは、ソーシャルディスタンスを保ちながらも、ピアノ音楽への興味と愛情にあふれた素晴らしい雰囲気となりました。

オープニングでは、学長、ピアノ主任教授のご挨拶に続き、東邦音楽大学Konzertfach(演奏専攻)4年生の宮本有紗さんが、M.ラヴェル作曲《クープランの墓》より、「メヌエット」と「トッカータ」を演奏しました。

演奏後は大場ピアノ主任教授のインタヴューがあり、宮本さんからは本学演奏専攻での学び、今後の研究・音楽活動への抱負などについて語っていただきました。

浦川玲子専任講師による講座1『ピアノのための練習曲の発展をたどる~バッハの教育的作品からショパンのエチュードまで~』は、ピアノの世界では身近と言える「練習曲」について改めて深く考える機会となりました。

講座タイトルに示されたように、鍵盤楽器のための練習曲という分野は、J.S.バッハからショパン、そしてその後現代に至るまで、名だたる大作曲家たちが様々な視点から追及しています。講座の初めには、まず「練習曲」について「演奏技術の習得を目的として書かれた器楽曲」「1曲につき一つのテクニックの習得が意図され、音楽的な面白みも併せ持つ」との定義が確認され、各国語による「練習曲」の語源についても考察されました。これを今回の講座の「縦軸」としながら、時代の流れに沿って様々な作曲家による教育的作品とその内容について、豊富な資料、映像、音源を交えて明快に解説されました。
講座の中で取り上げられた音楽家は、主な人物だけでもJ.S.バッハ、その妻アンナ・マグダレーナ・バッハ、大バッハの次男C.P.E.バッハ、W.A.モーツァルトの父であるレオポルド・モーツァルト、M.クレメンティ、L.v.ベートーヴェン、C.チェルニー、F.リスト、F.ショパンという幅広さで、さらにその練習曲のみならず、時代背景、当時の楽器の特徴、影響を受けた音楽家たちについてのエピソード等、90分の講座とは思えない豊富な情報量でした。この講座により、今後ピアノのための練習曲とその意義について、より深く考えて行く契機を得ることができました。

中島剛専任講師による講座2『F.リストのピアニズムと作品の魅力を探る~F.リストの超絶技巧とされる卓越した演奏技術と多彩な表現の秘密~』は、リスト作品の特徴と魅力を再確認するとともに、講座1に引き続き、ピアノという楽器の持つ大きな可能性と表現技術について深く考え、そして感じる機会となりました。

リストのピアニズムは華麗なる超絶技巧というイメージが大きい一方、その作品は美しいハーモニーと詩的なインスピレーションに満ちています。折しもセバスチャン・エラール(仏・1752-1831)によって開発された「ダブル・エスケープメント機構」によりピアノの可能性が広がったことも、彼の演奏に大きな影響を与えました。
この講座では、東邦ピアノセミナーでは初登場となる中島剛先生により、エラールが稀代のピアノ製作者となった生涯と、その発明であるダブル・エスケープメント機構をはじめとする楽器の特徴について解説された後、実際の演奏を交えながら、リストの作品を演奏する際の体の使い方、表現のために重要な和声、幅広いデュナーミクとアゴーギクなど多角的に考察されました。《ラ・カンパネラ》《愛の夢 第3番》等の有名曲の分析、解釈、演奏法に続き、晩年の《暗い雲》《夜想曲「夢の中に」》等、無調へのアプローチや精神性の追求、中島剛先生のハンガリー留学時の母校である、リストがその設立に尽力し初代総長となった「リスト音楽芸術大学」(いわゆる「リスト音楽院」)についても語られました。
そして講座の最後には、質疑応答コーナーに続き中島剛先生による《愛の夢 第3番》の演奏が披露され、充実した真夏の一日が締めくくられました。

今年も多くの皆様とともに無事に東邦ピアノセミナーを終了することができました。このセミナーへの応援や期待のメッセージもたくさんいただいております。この場を借りまして深く感謝申し上げます。
今後もピアノ音楽に関する様々なテーマを掘り下げていく予定です。また皆様と会場でお会いする日を楽しみにしております。

夏の2つのイベント

夏らしい気候になってまいりました。大学では「前期まとめ」の時期となり、学生たちは試験に向けて日々の練習に励んでいます。目標に向けて取り組む姿は、夏の日差しのようにまぶしく、そして頼もしく見えます。

 さて、4月に出演者選考オーディションが行われた「トライアルコンサート2022 ~オーケストラとの共演」が、来たる7月24日(日)14:00より本学川越キャンパス・グランツザールにて開催されます。
曲目は、W.A.モーツァルト作曲《2台のピアノのためのコンチェルト 変ホ長調 KV365》です。ソリストの亀岡沙有さん(大学3年)と田所理央さん(短期大学2年)の2人はこれまで、指揮者の梅田俊明先生のもと、練習を重ねてきました。本学初の2台ピアノによるコンチェルトです。豪華な舞台が期待されます。どうぞお運びください。
詳しくはこちらをご覧ください。

 また、7月31日(日)には文京キャンパスにて、前回のピアノダイアリーで告知いたしました「第15回東邦ピアノセミナー」も開催されます。7月はイベント続きの賑やかな月です。

暑い日が続いておりますが、音楽とともに快適な夏をお過ごしください。

7月の演奏会、セミナーに向けて

全国的に梅雨に入り、屋内で過ごすことが多い季節となりました。人の身体と似て、楽器も気候に影響を受けます。ピアノは5000以上の精密部品の組み合わせで出来ており、急激な温度・湿度の変化にさらされると状態が様々に変化し、弾き手のイメージに敏感に応えられなくなる場合もあります。そのため、この時期は楽器のメンテナンスに気を配ることがとても大切です。
一方で、晴耕雨読の言葉のごとく、雨続きの日々に落ち着いた気持ちで練習に取り組み、関連する書籍や資料にじっくり目を通すのも楽しいことです。時にはピアノの上蓋を開けて、普段あまり目に触れないところの埃を払って綺麗にするのも良いでしょう。楽器を大切にすることは、音楽を大切にする気持ちにもつながると思います。

長引くコロナ禍によって芸術文化活動は大きく制約を受けてきましたが、様々な感染症予防対策を講じながら徐々に活気を取り戻しつつあります。本学においても、夏に向けて多くの演奏会、セミナー等の準備を進めています。

2022年7月17日(日)川越キャンパスグランツザールにて、『第221回 定期研究発表演奏会【ソロの部】』が開催されます。

本学附属中学校、高等学校、第二高等学校、大学、短期大学の各最上級学年の学生・生徒より選抜された出演者が、ソロ演奏および作品発表を行う晴れの舞台です。
大学からは4年次生の小川雄大さん、関根彩花さん、短期大学から2年次生の中平なつこさんがピアノソロ演奏を披露します。

詳しくはこちらのページをご覧ください。

2022年7月31日(日)文京キャンパスにて『第15回 東邦音楽大学 東邦ピアノセミナー』を開催予定です。
本学教員が講師をつとめ、ピアノに関わる様々なテーマを掘り下げてまいりました。おかげさまで毎年多くの方々にご参加いただき、今回15回目を迎えることとなりました。

講座1「ピアノのための練習曲の発展をたどる ~バッハの教育的作品からショパンのエチュードまで~」を担当する浦川玲子専任講師は、ウィーン国立音楽大学を首席で卒業、ピアノ演奏のみならずピアノ教育法についても深く研究し、オーストリア国家ピアノ教授資格を取得されています。
今回の講座では、J.S.バッハの《インヴェンションとシンフォニア》からショパンのエチュードに至るまで、ピアノ演奏の洗練と上達を目指した作曲家たちの創意工夫をたどります。ピアノ音楽の歴史を彩る大作曲家たちが、その教育法や練習曲についてどのような足跡を残したかを網羅的に知ることのできる貴重な機会となるでしょう。

講座2「F.リストのピアニズムと作品の魅力を探る ~ピアノの可能性を追求した卓越した演奏技術と多彩な表現の秘密~」を担当する中島剛専任講師は、東邦音楽大学を首席で卒業後、ハンガリー国立リスト音楽院で学び、国内外で活発に演奏活動を続けています。
今回の講座は、中島剛先生が中心的なレパートリーとしているF.リストの作品がテーマです。実際の演奏を交えながら、リストの作品を演奏する際の身体の使い方、和声、デュナーミク、アゴーギクなど多角的な視点から解説していきます。東邦ピアノセミナーでは初登場となる中島剛先生のレクチャーと演奏、どうぞご期待ください。

同日、オプションで本学ピアノ指導教員による個人レッスンも行います。(希望者のみ:1人45分)
講座・レッスンとも現在お申込みを受付中です。

詳しくはこちらのページをご覧ください。

ぜひこの夏も、東邦の各キャンパスにてピアノ音楽を味わい、知識を深める一日をお過ごしください。多くの皆様のご来場、ご参加をお待ち申し上げております。

Im wunderschönen Monat Mai~素晴らしく美しい5月に

タイトルは、シューマンの歌曲《詩人の恋》第1曲冒頭の歌詞です。
この詩のように新緑が眩しい季節となりました。緊張気味だった新入生も今ではすっかり学生生活を楽しみ、新しい課題に取り組みながらしっかり学んでいる姿は大変頼もしい限りです。

さて、本学の取り組みの一つとして、オーディションで選ばれた学生がオーケストラと共演する「トライアルコンサート」が毎年開催されています。そのオーディションが4月末に行われました。
本年度の課題曲はW.A.モーツァルト作曲《2台ピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365(316a)》です。ピアノの学生は7組がオーディションに参加しました。
トライアルコンサートでは初となる2台のピアノの協奏曲ということで、この日のために準備を重ねた学生たちは緊張した面持ちで演奏に挑みました。

2台ピアノの演奏はとても難しい点があります。ピアノ同士が離れているため、相手とのアンサンブルや音楽に合わせた呼吸法がとても大切になります。
遠くから聞こえてくるピアノの音に、ぴたりと音を合わせて共同作業で音を作り上げていくのは大変なことですが、どのペアも懸命に取り組んできた成果を発揮すべく熱演する姿を見せてくれました。教員にとっても、学生たちの確かな成長を感じることができる大変嬉しい機会となりました。

オーディションから選ばれたペアは更に研鑚を重ね、憧れのオーケストラとの共演に向けて更に技術、表現力、音楽性を高め、モーツァルトの2台ピアノの世界を表現していくことを期待しています。
惜しくも選ばれなかった学生たちも、この曲に取り組んだ時間は今後の演奏に活かされるに違いありません。
トライアルコンサート開催の日程が決定しましたら、学園HPにてご案内を致します。どうぞ皆様、楽しみにお待ちいただければと思います。

2022年度前期授業・レッスンが始まりました。

今年の4月初旬は冷え込む日が多く、暖かな日差しが待ち遠しく感じられることもありましたが、そのぶん川越キャンパスの桜は長く咲き入学式を待ってくれているかのようでした。

新入学生を迎え、2022年度の授業・レッスンが本格的にスタートしています。
学生たちの活気があふれるキャンパスの光景を目にすることは、教職員にとって大きな喜びです。

新年度オリエンテーション期間には、学生たちが順調に学びをスタートし、それぞれの目標に向かうことができるよう、様々なガイダンス授業が行われました。
ピアノ専攻のオリエンテーションでは、大学のピアノ専攻、演奏専攻(ピアノ)、教職実践専攻(ピアノ)、短期大学器楽専攻ピアノコース、同ピアノ指導者コース全学年の学生が、川越キャンパス・スタジオBに一堂に会しました。

大学では4年間、短大では2年間の学生生活について、毎週のレッスンへの取組み、実技試験、各種演奏会、図書館の活用法、ステージマナー、さらに深く学ぶための大学院での研究について等、幅広い内容について講話がありました。
また、確実に単位を修得し学びを積み上げていくための履修心得や、安全に学生生活を送るための注意点などについても学びました。

オリエンテーションの最後には、演奏専攻4年次生の2人が2台ピアノによる演奏を披露しました。華やかな雰囲気の中で今年度をスタートすることができ本当に嬉しく思います。
学生時代に経験したことは、卒業後の人生の中で様々な形で役立つに違いありません。学生ひとりひとりの人生がより充実したものになることを願い、今年度も授業・レッスンを進めてまいります。

今年度を振り返って&卒業代表演奏会

いよいよ春本番の陽気になってきました。桜も開花に向かってつぼみが一気に膨らみそうです。今年度も残りわずかとなりました。

振り返ってみますと、昨年は史上初の1年延期となった東京オリンピックが開催されました。
その期間、学事暦が重複しないように、入学式、授業開始が繰り上げられ、ゴールデンウィークの祝日も授業を実施するという特別措置を講じることになりました。例年でしたら8月の初旬までかかる学科試験や実技試験も、オリンピック開催前に終了しました。
新型コロナウィルスの収束には程遠い状況の中で日々息つく間もないスケジュールでしたが、前期が無事終えられた時はほっとしました。
今年度も感染の波が繰り返される中にあって「学び」を止めることなく学修の機会が確保されたことは、ひとえに学生、教職員が一丸となった結果でしょう。

さて、2022年3月12日(土)川越キャンパス・グランツザールにおいて、本学策定の感染防止ガイドラインを厳守しながら、「令和3年度東邦音楽大学・東邦音楽短期大学卒業代表演奏会」が開催されました。
ピアノ専攻の演奏者は大学から2名が出演し、この4年間の最後を飾るにふさわしい熱のこもった演奏を聴かせてくれました。客席からはあたたかい拍手がおくられ、学生たちも忘れがたい経験になったことでしょう。
演奏者と聴き手が同じ空間でこころを通わせる時間になりました。


小菅美穂
J.ブラームス
6つの小品 Op.118 5.ロマンス


曽根原真理
C.ドビュッシー
映像第1集より
1.水の反映 3.運動

卒業代表演奏会が終わりますと、人生の節目となる卒業式を迎えます。在学中、思いもよらない新型コロナウィルスの感染拡大によって、新しい日常の中での学生生活はさぞ大変だったことでしょう。卒業式を終えると2年間或いは4年間でのさまざまな学びの思い出を抱えて、それぞれが旅立っていきますが、学生一人ひとりには、これから向かうべく新たな道を、自分らしく精一杯歩んでいってほしいと心より応援しています。

「第15回トライアルコンサート ~オーケストラとの共演~」が開催されます。

オーディションで選ばれた学生がオーケストラと共演する「トライアルコンサート」の開催が近づいてまいりました。
今回はソプラノ、コントラバス、ピアノの3名がソリストとして選ばれました。
ピアニストとしてこのステージに立つのは、Konzertfach【演奏専攻】3年、平林大翔さんです。東邦音楽大学管弦楽団とグリーグ作曲《ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16》を共演します。

本番と同じ会場である川越キャンパスグランツザールにて、オーケストラとの練習がスタートしました。
ピアノを志すものにとって、オーケストラとの共演は大きな目標であり、憧れでもあります。ピアノ協奏曲という分野には大作曲家たちが力を入れて書き上げた名曲がずらりと並んでおり、その多くは非常に高い表現技術と音楽性が必要とされます。また、実際にオーケストラと共演するステージに立つチャンスはめったに巡ってくるものではありません。本番に向けての練習はその一瞬一瞬がすべて貴重なものとなります。

ノルウェイを代表する作曲家エドヴァルド・グリーグ(1843~1907)は、《ピアノ協奏曲Op.16》を25歳の時に完成しました。
当時のグリーグは新婚ということもあり、生活の糧を得ることに追われて多忙かつ落ち着かない日々を過ごしていました。そんな中、1868年夏にグリーグは都会の喧騒を離れ、郊外の田舎町スレレズにて短い休暇を過ごします。共に滞在した大切な友人たちとの語らいの中から作曲へのエネルギーとインスピレーションを得たグリーグは、ほとばしるような情熱を持ってこの傑作を書き上げたと言われています。
平林さんは、本学Konzertfach【演奏専攻】の充実したカリキュラムのもとで3年間にわたって研鑽を積んできました。来るコンサートではその成果を充分に発揮し、このピアノ協奏曲に相応しいスケールの大きな演奏を聴かせてくれることでしょう。

第15回 トライアルコンサート ~オーケストラとの共演~
2022年2月26日(土)13:30開場 14:00開演
会場: 東邦音楽大学グランツザール(川越キャンパス)
チケット: 事前申込制(全席指定)

詳しくは こちら をご覧ください。
皆様のお越しをお待ち申し上げております。

※本公演は、新型コロナウィルス感染防止の観点から、政府・自治体・関係団体のガイドラインに基づいた対策を講じた上で開催いたします。ご来場のお客様にはご不便をおかけいたしますが、ご理解とご協力をお願い申し上げます。