Vol.05 横江 絹子

横江 絹子

家族のように

東邦での4年間は、本当にあっという間で、楽しくて楽しくてしょうがない毎日でした。

主専攻のピアノのレッスン、仲間とのアンサンブル、エレクトーンアンサンブルなど学ぶこと、音楽について発見することがたくさんで時間がいくらあっても足りない位充実した毎日でした。先生方もアットホームで、すぐに質問して教えていただける環境にあり、そのことがとても心強かったです。教職課程の勉強も並行していたのですが、先生方も教育現場に近い方々ばかりだったので、すぐ指導頂き勉強のアドバイスを頂くことができました。東邦の魅力は、家庭的な雰囲気で学園全体が家族のように気軽に声をかけ合えるところです。卒業して7年になりますが、現在も東邦の先生方とコンタクトが取れる程、卒業しても東邦のバックアップを感じています。教職の勉強を実際に始めたのは、大学4年に入ってすぐです。教職課程の先生方の指導のもと、教職教養、一般教養、専門教養を学びました。音楽科としての専門教養だけでなく、一般的な教師としての教養を身につけることができ、そのことは、現在も役立っています。

憧れの職業を目指して

「教員」という仕事は、ずっと小さい頃からの憧れの職業でした。

横江 絹子

特に、中学校の時に出会った先生がとても合唱指導に熱心な先生で、自分を表現することが苦手だった私ですが合唱を通じて、仲間と声を合わせて歌う楽しさ、自分を表現する楽しさに出会わせてくれました。他の勉強よりも歌うことがなによりも楽しみで、音楽のことで頭がいっぱい。難しいフレーズをどう歌おうか、発声はどうしたらいいか、そんなことばかり考える学生生活を送りました。先生に教えて頂いた曲をどう表現していったらいいか…次の日にそのことを一つずつかみくだいて教えてくださる優しい先生に本当に憧れました。ピアノの魅力に気づきはじめたのもこの頃です。小さい頃から何となく、みんなが習っているから、という単純な動機で続けていたのですが、その先生に「せっかくの技術を活かしてごらん」と声をかけて頂き、合唱のハーモニーに楽器の音を重ねていく楽しさを知るようになりました。中学を卒業する頃には、音楽を通して子供たちと共に自分も成長していきたい・・・と、現在の仕事を希望することを決めました。

そして現在は、小学校の音楽担当として7年目の教員。1年生から6年生までの音楽の授業や金管バンドクラブを担当しています。朝、早い時間からの指導はきついこともありますが、子供たちの笑顔に会いたくて頑張っています。ようやくさまざまなことに自分一人でも考えながらできるようになってきました。自分なりに工夫を加えたりすることができるようになってきたかな。と思っています。だけど、やっぱり教師の仕事は、「日々の授業」が勝負。研究してもしても、し尽くすことはありません。同じ教材でも、毎日子供たちが、成長していったり、いろいろな表情を見せたり・・・。大人が思いつかないような発想力・想像力をもっています。校内の子供たちが、音楽で毎日が楽しくなるような授業が夢です。

音楽は「素敵な宝物」

すべての子供が音楽が大好きな子供になったらいいな

音楽は、だれとでも仲良くなれる「素敵な宝物だよ」と子供たちに話しています。実際、現在勤めている学校は、海外から帰国した子供や、日本に初めて住む子供などさまざまな子供が集まってきています。ユネスコの協同学校として、毎年、海外からいろいろなお客様が来た際にも音楽で歓迎しています。言葉は通じなくても、みんなの優しい気持ちが伝わるねと子供たちに話しています。すべての子供が音楽が大好きな子供になったらいいな・・・と毎日願っています。

プロフィール

横江 絹子

1995年東邦音楽大学ピアノ専攻入学。ピアノを大場文惠に師事。1999年3月東邦音楽大学卒業。卒業後、2000年より三鷹市立第二小学校、2004年より新宿区立西戸山小学校に勤務。現在に至る。