東邦音楽大学 ピアノ専攻 石井さん

5月23日(火)
 ロンドン経由で14時間かかりましたが、とても快適な空の旅でした。
ウィーンの空港について景色を見て、風のにおいを感じて、ついに来たんだと実感しました。
 明日は朝から買い出し当番のため早めに寝ました。


[ ウィーンの空港 ]

5月24日(水)くもり / 雨 21℃
 朝の買い出しはパンと果物を買いに行きました。パン屋さんは日本であまり見ないパンが多く、どれもおいしそうでした。地元の人も訪れていて朝の雰囲気を味わえました。
 オリエンテーションでは電車の切符の買い方や、中心地の有名な場所への行き方などを教わりました。明日、早速、実践できるようにしたいです。


[ 中央墓地 ]

5月25日(木)くもり18℃
 今日はキリストの昇天で祝日なので、外はとても静かでお店も閉まっていました。10:15〜のミサを聴きにシュテファン寺院へ行きました。ステンドグラスが色鮮やかできれいでした。やさしい陽の光が入ってきます。天井が円形なのでオーケストラの音や合唱団の声が天から降りてくるようでした。
 オペラ座近くのゲルストナーというカフェに行き、ザッハトルテとメランジェを注文しました。とても美味しくて、店員さんも非常に親切でした。
 ツァブナー先生のクラスのレッスンが始まりました。


[ 朝の散歩で立ち寄ったシェーンブルン宮殿の庭 ]

5月26日(水)くもり24℃
 午前中はオペラ研究と楽曲解釈の授業がありました。オペラ研究は夜に見に行く「フェデリオ」の聴き所など細かく勉強できました。
 シェーン先生のレッスンが始まりました。とても優しく丁寧に教えてくださいました。夜はウィーン国立オペラ座へ行き、会場の大きさと華やかさに圧倒されました。6列目だったのでオーケストラが音楽を楽しんで演奏しているのを間近に見ることができました。ソリストの方はとても素晴らしく、PP(ピアニッシモ)が針の穴を通るように聞こえたり、Messa di voceの迫力に感動しました。終了したのが10:00頃で、夜景もきれいでした。

5月27日(土)晴れ26℃
 朝はアカデミー各階の掃除をしました。シュテファン寺院近くのカフェ ザッハーでザッハトルテを食べました。これがウィーンの人たちが好きなんだと思うと、自分もウィーン市民の気持ちになれたようで嬉しかったです。お土産を買ったりしながら沢山歩きました。とても天気が良かったので、日射しが暑かったです。
 夕方は、幼児・子どものためのピアノ教育法の授業を受けました。改めて、良い先生とは…と深く考え、その子のベストを引き出すことについて考える良い機会となりました。
 夜はHaus der musikに行き、おもしろい展示にわくわくしました。


[ カフェ ザッハー ]

5月28日(日)晴れ27℃
 朝食と片付け当番の後、ピアノの練習をしました。
シェーン先生の予定が変更になったので、お昼を食べて、シェーンブルン宮殿の動物園へ行きました。園内につり橋があり、登っていくとウィーン市内を一望できました。空は雲ひとつない青色で街並みが絵画のようでした。
今日も暑かったですが、沢山歩き良い運動になりました。


[ シェーンブルン宮殿の庭から ]

5月29日(月)晴れ30℃
 今日は国立オペラ座とシュテファン寺院周辺でお土産を買いました。偶然見つけたクッキーとチョコのお菓子のお店が可愛らしかったです。街並みはいつ見ても飽きることがなく、歩きながら、作曲家たちはどんなことを考えながら歩いていたのだろうと思いを馳せました。
 シェーン先生の2回目のレッスンがありました。メロディーとバスの関係、ペダルの入れ方など、とても勉強になりました。先生の笑顔も優しかったです。


[ レッスン風景 ]

5月30日(火)晴れ31℃
 ベルヴェデーレ宮殿へ行きました。初めて路面電車を利用しました。庭園がとても美しく、宮殿が小高い所にあるので、遠くまで見渡すことができました。
 ベルヴェデーレ宮殿のオーストリアギャラリーで見た、クリムトの「接吻」は金の部分が写真で見るより繊細で美しかったです。
 お昼はカフェ ツェントラルへ行き、定食を食べました。お肉に添えられていたじゃがいもが日本で食べるのとは食感が違うように思いました。美味しくておなかいっぱいになりました。
 バスでベートーヴェンが住んでいた家に行きました。部屋からの眺めがとてもきれいで直筆の譜面もあり、ここに住んでいたのだと思うと感慨深かったです。


[ ベルヴェデーレ宮殿の庭 ]

5月31日(水)晴れ27℃
 朝から電車に乗って、ハイリゲンシュタットまで行きました。林先生が建物や、地下に埋まっている遺跡、道、文化、その歴史的背景を説明してくださるので大変勉強になります。ベートーヴェンがよくお祈りしていた教会は美しく、教会までの道も気持ちがいいので実際に歩いてみて、ベートーヴェンがよくお散歩したというのはよく分かります。
 カフェ モーツァルトのお昼は量が多かったですが、メイン料理もケーキも美味しかったです。午後は美術史博物館へ行きました。外観から豪華で、宝石箱のようだと言われる意味も納得できます。多数の絵の中でも特に宗教画は壮大で興味がわきました。
 夜のオーケストラは素晴らしく、特にモーツァルト協奏曲の軽やかな美しい音に感動しました。

6月1日(木)晴れ27℃
 午前中は、外を少しだけ歩いて、13:00〜のレッスンに備えて練習しました。お昼はスティールさんの美味しい昼食を食べました。パスタが絶品でした。
 最後のレッスンも丁寧に分かりやすく教えていただけました。ゲネプロの時は、リスクを恐れずに、聞いて下さる方に伝えられるように弾いてくださいとアドバイスをいただけたので、明日の修了演奏会も頑張りたいと思いました。
 夕方、宿舎周辺を歩いていた時に、教会前で軍の音楽隊の演奏を聴きました。


[ レッスン終了後 ]

[ 教会前の音楽隊 ]

6月2日(金)晴れ28℃
 10:30〜修了演奏会なので、朝ごはんの後、皆素早く動き、練習したり、身支度を整えました。本番は全員、良い緊張感をもって挑めたと思います。
演奏を終えた後は、皆ほっとした顔をしていました。
 午後はレポートを書きました。夕方、外を少し歩き、夕食は近くのレストランで、お肉をたくさん食べました。外だったので、のびのびと食べられました。明日はザルツブルク研修です。出発が早朝なので早めに眠りました。


[ 夕食のレストラン ]

6月3日(土)晴れ28℃
 7:00にバスに乗ってザルツブルクへ向かいました。2日目と同じガイドのクラウスさんでとても楽しかったです。高速道路に乗ると少しずつ景色が変わっていき、絵画のような田園風景が続きました。途中で降りたザンクトギルゲンは空気が澄んでいて、風も気持ちよかったです。ザルツブルクは中心部のような高い建物が少ないので、さらに時間が止まっているように感じました。帰りのバスの中でザルツブルクを舞台に描かれている映画「サウンド・オブ・ミュージック」を観ました。実際に見た風景ばかりで、今でも残っていることはとても貴重で、今後も長く残って欲しいと思いました。


[ ザンクトギルゲン ]

6月4日(日)くもり24℃
 日曜日だったので、王宮礼拝堂へウィーン少年合唱団を聴きに行きました。合唱団が立ち見席の上で歌っていたので姿を見ることはできませんでしたが、歌声が天から降りてきた声のように、とても美しかったです。
 午後は、全員で大掃除をしました。2週間、体調を崩さず、元気に過ごせたので、一生懸命掃除しました。夕方は国立オペラ座へ「白鳥の湖」を観に行きました。5階のギャラリーで観ました。白鳥と黒鳥の差が素晴らしく、鳥肌が立ちました。足を運んで本当に良かったです。

6月5日(月)くもり22℃
 予定時間より早めに集まることができ、林先生にご挨拶をきちんとして、余裕をもって宿舎を出ることができました。
 経由地のロンドンでは、2日前のテロの影響で行きの時よりさらにセキュリティーが厳しく時代の波を感じました。
 ウィーンの歴史、文化を肌で感じて、様々な音楽の視点が増えました。多くの作曲家が暮らしていた街で、少しの間でも暮らすことができたということを、今後、自分の演奏に活かせるよう精進します。ウィーンにまた訪れたいです。

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