東邦音楽大学 管弦打楽器(サクソフォン)専攻 西澤さん

研修期間2009年12月2日~12月15日

12月2日(水)くもり
日本を出発して約12時間。私にとって長時間のフライトはあっという間でした。
初めての海外だったので、とても楽しみで前日は眠れませんでした。
ウィーンに着いた時刻は夕方の16時でしたが、もうすでに真っ暗になっていました。
アカデミーに着き、お弁当を食べ、明日も早いのですぐに寝ました。


12月3日(木)くもり
今日から、朝ご飯は自分たちで作る生活が始まりました。朝7時に買い出しです。 気温は1~2℃でまだ真っ暗ですが、何もかも初めてのことだらけなので全てが楽しく感じます。朝食はパンとりんご。ウィーンのりんごはおいしいです。
今日の午前中は、林先生によるオリエンテーションとウィーンの歴史の講義がありました。
午後はクラウスさん案内のもと、シェーンブルン宮殿とモーツァルトやブラームスなどのお墓に行きました。現地に足を運ぶことで偉大なる作曲家がここに住んでいたのだと実感することができました。


12月4日(金)くもり
今日は朝からオペラ研究の授業です。皆時差ボケですが、目をこすりながら勉強。
8日に見に行くヴェルディ作曲の「シモン・ボッカネグラ」のオペラについて学びました。
本場のオペラ鑑賞が待ち遠しいです。
午後は、作曲専攻生のレッスンがあったので、サックスの皆でシェーンブルン宮殿や市庁舎前のクリスマス市に行き、自由行動を楽しみました。街はクリスマス一色です。 イルミネーションがとてもきれいで、賑わっていてお祭りのようです。
夕飯は、アカデミーでご飯を作ってくださるスティールさんお手製の大きな春巻きのようなものをいただきました。


12月5日(土)くもり
今日は11~16時までサックスのP.ロールスドルファー先生による初めてのレッスンでした。
日本でやり残した課題があったため、とても不安で緊張しましたが、先生は、音符の持つ意味やフレーズ感、アンブシュア、音色の作り方まで細かく教えてくださいました。ピアノ伴奏をしてくださったシェーンさんはとてもいい方で、演奏が上手だったので、こんな上手な人と伴奏合わせができてとても幸せでした。あと2回のレッスンも頑張るぞ!
レッスン終了後、オペラ「魔笛」を見にフォルクスオーパーまで行ったのですが、言葉が上手く通じなかったため、目の前で完売になってしまいました。とても残念でした。


12月6日(日)晴れ
今日は1日自由行動だったので、ウィーン少年合唱団のミサがあることを林先生から聞き、サックスの皆で見に行きましたが、道を間違え、間違えた先がなんとウィーンフィルの演奏会場である楽友協会!運よく演奏を聴くことができました。
2時間もの間ずっと鳥肌が立つほどの素敵な演奏でした。音色と音程が驚くほど良かったです。午後は、カールスプラッツの街を散歩しました。路上には、モーツァルトの恰好をした人やヴァイオリンを弾いている人などがたくさんいて、音楽と美術で満ち溢れていました。


12月7日(月)くもり
今日も1日自由行動です。休む間もなく外出しています。朝、野リスを見に近く公園へ行きました。ウィーンのリスは黒くて大きいです。お昼過ぎからは、使い慣れないドイツ語を使って知らない人に道を聞きながらベルヴェデーレ宮殿まで行きました。
素晴らしい美術品がたくさん展示されていて、クリムトやモネ、有名な「サン・ベルナール峠のナポレオン」などがありました。圧倒的な迫力で4時間も見てしまいました。 また宮殿から見た外の風景は絶景です!
夜はお寿司を食べました。ウィーンのお寿司はカラフルなパステルカラーでした(笑)
ウィーンではお寿司が大人気だそうです。


12月8日(火)くもり
今日は研修生全員で、林先生の案内のもと、ベートーヴェンの住んでいた町や家に行き、実際に書いた楽譜や筆跡などを見学してきました。
お昼には、モーツァルトカフェという有名なカフェに行きました。そこのシュニッツェルは格別においしかったです。そのあとは宮殿や建物を見学し、夜には皆、ドレスアップをしてまずは日本食レストランへ行きました。久しぶりのおいしい日本食に皆涙ものでした(笑)
その後、待ちに待ったオペラ「シモン・ボッカネグラ」を国立オペラ座4列目の席で見ました。素晴らしい役者さんと生演奏!最後には拍手喝采でスタンディングオベーションでした。毎日このようなオペラが行われていると思うと本当に素晴らしなと強く思います。


12月9日(水)雨
今日は朝5時に起きて、オルガンのミサを見に行きました。小さな教会でしたが、たくさんの人が集まりお祈りをしていました。
牧師さんと人々の歌声とオルガンが大変きれいに響いていてとても心に残っています。毎日行われるミサ。素晴らしい文化だと思いました。
帰ってからはサックスの練習をして、夕方からはカールスプラッツに行きました。
電車は乗り放題なのでとても楽でした。
お店に日本語が上手な店員さんがいたので、おすすめのお土産(モーツァルトチョコ)などを聞くことができました、私はおもちゃ屋さんもおすすめです。
途中でザッハトルテを食べて、夜はオペレッタ「メリーウィドウ」を見に行きました。
ブラス育ちの人なら必ず演奏したことのある曲なので、ずっと大興奮でした。オペレッタは気軽に見れてとても楽しかったです。


12月10日(水)快晴
今日はサックスのレッスン日です。朝から練習をして、13時~18時までレッスンでした。呼吸法、アンブシュア、フラジオ奏法、ダブルタンギングなどを教えていただきました。
日本では改めてこのようなことを習うことがないので、とても勉強になりました。
夜に、先生方と研修生全員でウィーン交響楽団の演奏を聴きに行きました。
最前列でブラームスの「交響曲第1番」を聴くことができ本当に感動しました!


12月11日(木)晴れ
今日もレッスンがお昼からあるので、朝から練習していました。皆1回目のレッスンよりリラックスできていて上手になっていました。私も注意されたことを直してレッスンに挑みました。でも、課題はまだまだあります。明日が修了演奏会ですが、もっと指が回るよう、もっと音色がきれいになるようにさらに練習しなくては!
夜はささやかながら作曲専攻の友人の誕生日会をしました。
全員で部屋に集まり、ケーキやプレゼントやバースデーの歌をプレゼントしました。
皆にとってもよい思い出になりました。


12月12日(金)晴れ
今日は修了演奏会があるため、9時からリハーサルを行いました。皆、緊張気味でした。
私もここまで来たらやるしかないと思い、一生懸命演奏しました。ウィーンに来た全員が見守る中、本番が始まりました。私は短大の友人とグラズノフを半分に分けて演奏しました。とても楽しく演奏できました。作曲専攻の皆は、自分で作った曲をピアノで弾いて聴かせてくれました。修了演奏会後はTea Partyをして、レポートを書いて、夜は皆で外食です。肉Party、しかもスペアリブです!テーブルが埋め尽くされる程の量で、お腹いっぱい食べました。隣に居た現地の家族に「よく食べるね、チャイニーズ!」と言われたので、皆で「ジャパニーズ!」と言いました(笑)


12月13日(土)雪
今朝は7時からザルツブルグへバスで4時間かけて移動しました。途中ウィーンの森が見えました。街に着いたら、そこはもう真っ白な雪景色。気温は-4℃です。
映画「サウンド・オブ・ミュージック」の撮影場所に行き、皆で記念撮影を撮りました。
ザルツブルグもクリスマスで賑わっていました。中島先生について行き、ロープウェイでザルツブルグの街を一望できる高い城、ザルツブルク城に行きました。景色がとっても良かったです。


12月14日(日)くもり/雨/雪
ウィーンも残り2日となりました。朝、皆で協力し合って大掃除をすばやく終わらせ、午後は、思い残すことがないよう外出しました。カールスプラッツ、シェーンブルンをぐるぐる。お土産もたくさん買えて大満足でした。お昼にシュテファン寺院を見渡せるスカイレストランに行きました。そこで今まで食べた中で1番おいしいと言えるパスタを食べました。本当においしかったです。レストランはチップ制度があるので、少し緊張しました。夜はアカデミーにて、全員そろっての夕食です。手のひらより大きな巨大ハンバーガーを食べました。毎日おなかいっぱいです!(苦笑)


12月15日(月)くもり
とうとう最後の日が来てしまいました。荷物をまとめて、林先生・敏子先生にお別れの挨拶をして、アカデミーを発ちました。
オーストリア・ウィーンは、日本に帰りたくなくなるくらい大好きな国になりました。
音楽が好きな人なら、この気持ちは共感できると思います。空気も景色も人も建物も文化も歴史もなにもかもがすばらしいです。
私はこの15日間でいろいろなことを学び、吸収し、サックスに対しての考え方もとても前向きになったと思います。また、大切な仲間ともすばらしい思い出がつくれました。
一生忘れられない思い出です。


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