2019年12月9日に音楽療法専攻 定例研究会が開催されました。

音楽療法専攻では、年に数回、定例研究会を開催しています。定例研究会は、卒業生や教員が音楽療法の研究や実践内容を発表して、参加者と知見を共有したり討論したりする場です。
2019年12月9日に開催された定例研究会では、音楽療法専攻卒業生の柳生淳朗さんがご登壇してくれました。柳生さんは現在、下総病院で神経学的音楽療法を実践されていて、当日は映像を交じえながら神経学的音楽療法についてのご講義をしてくれました。

また、歌やキーボードを使って、失語症の方への発話にアプローチする神経学的音楽療法の実践の一例も学生たちに教えてくれました。

定例研究会に参加した音楽療法専攻4年生の上代瑠奈さんが、今回体験した感想を以下に書いてくれました。

「音楽療法専攻4年の上代瑠奈です。今回、初めて柳生先生のご専門である神経学的音楽療法の講習を受けました。私は授業で少し触れたことがある程度であったため、どのような対象者に対し、どのような手続きでアプローチをしていくのか学ぶことが出来ました。
私は最初、この分野では対象者や手続きが細かく定められており、専門的に学んだ方でしか出来ない技法であるため、とても難しそうな印象を感じていました。しかし、柳生先生が現場でのお話も交え、わかりやすく説明をして下さったおかげで、もっと知りたいと思うようになりました。また、この講習では神経学的音楽療法の技法のひとつである、メロディックイントネーションセラピーの体験もしました。今回は、「ありがとう」という挨拶にメロディーを付け、実際にセラピスト役、対象者役になって体験しました。その中で、目線や、上手く言葉が出ないときのヒントの出し方、メロディーの付け方等、セラピストが様々な所に注意を配りながら進めていることを改めて感じました。
音楽療法と一口に言っても様々な分野があり、私達学生には、まだ未知の世界が多くあります。難しそうなどと決めつけずに、様々な世界を見て、知識を広げていけたらと思いました。」

音楽療法の実践を通して社会で活躍している先輩の姿を見て、学生たちは非常に良い刺激を受けたと感じました。また、音楽療法の普及にも尽力しているのを間近に見ることは、学生たちの学びの意欲に繋がるものと思いました。(木下容子)