6月6日(土)東邦音楽大学グランツザール(埼玉県川越市)において、「第5回 北関東甲信越音楽系高等学校演奏会」が開催されました。
東邦音楽大学附属東邦第二高等学校が準備担当校として開催するこの演奏会は、北関東甲信越地区の音楽科、音楽コース等を設置する高等学校が出演し、それぞれに日々の学びの成果を発表する場となっています。また、同じ音楽を学ぶ他校の生徒たちの演奏を聴くことをきっかけに、生徒各自のより一層のスキルアップを目的としているものです。
5回目となる今回は、群馬県立西邑楽高等学校(芸術科音楽コース)、埼玉県立伊奈学園総合高等学校(芸術系音楽)、埼玉県立大宮光陵高等学校(音楽科)、埼玉県立芸術総合高等学校(音楽科)、埼玉県立松伏高等学校(音楽科)、聖徳大学附属取手聖徳女子高等学校(音楽科)、東邦音楽大学附属東邦第二高等学校の7校が出演しました。
各校にて選ばれた生徒たちによる演目は、独奏、独唱、二重奏、二重唱、三重奏、合唱とさまざまでした。本番前のリハーサルでは、指導される先生を前に、舞台上で「緊張する……!」と思わず声にした生徒もいましたが、本番の舞台ではどの生徒も堂々と、これまで学んできたことをそれぞれにしっかり発表できたようです。演奏が終わり、安堵の表情を見せる生徒たちに、会場のお客様からは大きな拍手が送られました。
プログラム
■東邦音楽大学附属東邦第二高等学校
クラリネット独奏/亀山 幸穂 Pf. 片山 瑶季
W.ハールストン: 4つの性格的な小品より No.3 インテルメッツォ No.4 スケルツォ
トロンボーン独奏/久保田 和弥 Pf. 吉澤 木乃芽
A.レベデフ: 1楽章の協奏曲
ピアノ独奏/片山 瑶季
C.ドビュッシー: 前奏曲第1集より Ⅻ,ミンストレル
12の練習曲より第1番 5本の指のための~チェルニー氏にならって~
東邦音楽大学附属東邦第二高等学校 クラリネット独奏
■埼玉県立芸術総合高等学校音楽科
ピアノ独奏/新井 邦広
Fショパン: 練習曲 作品10-1 ハ長調
L.v.ベートーヴェン: ソナタ 第13番 変ホ長調 作品27-1 第4楽章
三重奏/A.Sax 久下谷 七海 A.Sax 吉川 優花 Pf. 磯崎 美星
長生 淳: パガニーニ・ロスト 2本のアルトサクソフォンとピアノのための
三重奏/Fl. 村川 知里 Hr. 鈴木 悠弘 Pf. 阿久津 彩音
E.イウェイセン: バラード、パストラル、ダンス
埼玉県立芸術総合高等学校音楽科 三重奏(フルート、ホルン、ピアノ)
■群馬県立西邑楽高等学校芸術科音楽コース
ソプラノ独唱/宮麻 すみれ Pf. 根岸 玲恵先生
G.B.ボノンチーニ: お前を讃える栄光のために
F.ガスパリーニ: 貴女への愛を捨てることは
ユーフォニアム独奏/栗島 聖奈 Pf. 根岸 玲恵先生
P.スパーク: イギリスの賛美歌による変奏曲
群馬県立西邑楽高等学校芸術科音楽コース ユーフォニアム独奏
■埼玉県立松伏高等学校音楽科
トロンボーン独奏/玉置 龍執 Pf. 高井裕香
J.ヨンゲン: アリアとポロネーズ 作品128
合唱/声楽アンサブル・舞台音楽研究授業選択者
安藤 浩美 小柳 夏海 竹森 梨沙 馬渡 真緒 折笠 夏美 加藤 美奈 升澤 彩 増田 愛弥
岩崎 侑美 岡部 真子 狩野 未来 猪口 萌々寧 梅沢 瑞希 岡﨑 瑞歩 林 愛華 青柳 雪乃
林田 真由 大城 ベイリ 佐藤 大和 山口 大貴
M.コチャール: 三つの女声合唱作品より 2.幻想 3.ああ、雪の森の静寂
Z.コダーイ: 神様の鍛冶屋
埼玉県立松伏高等学校音楽科 合唱
■聖徳大学附属取手聖徳女子高等学校音楽科
オーボエ独奏/坂入 千智 Pf. 五木田 綾先生
G.P.テレマン: オーボエソナタ イ短調 第1,2楽章
ピアノ独奏/芝田 奈々
F.ショパン: 練習曲 作品25-6
C.ドビュッシー: 喜びの島
聖徳大学附属取手聖徳女子高等学校音楽科 オーボエ独奏
■埼玉県立伊奈学園総合高等学校芸術系音楽
ピアノ独奏/阿部 励佳
S.プロコフィエフ: 「束の間の幻想」 作品22より 第1,5,10,11
ピアノソナタ 第3番 古い手帳から イ短調 作品28
ソプラノ独唱/川合 真桜子 Pf. 石川 佳菜(卒業生)
藤井 清水: 信田の藪
A.ストラデッラ: 教会のアリア
C.グノー: 「ロミオとジュリエット」より 私は生きたいの
サクソフォン独奏/鷲尾 ひとみ Pf. 春日 知花(卒業生)
P.クレストン/ソナタ 作品19
埼玉県立伊奈学園総合高等学校芸術系音楽 ピアノ独奏
■埼玉県立大宮光陵高等学校音楽科
ソプラノ二重唱/山田 悠莉 輪方 綾乃 Pf. 佐藤 咲季
F.メンデルスゾーン: 民謡
ゆけ わがそよ風
ヴァイオリン二重奏/湯本 ジェニファー 足立 桃子 Pf. 都築 杏
J.S.バッハ: 2つのヴァイオリンのための協奏曲 第1楽章
フルート二重奏/嶺井 千奈 飯間 惟加 Pf. 津金澤 広大
真島 俊夫: 紅
埼玉県立大宮光陵高等学校音楽科 ヴァイオリン二重奏
演奏会終了後に出演者全員で記念撮影。本番が終わり、
各校の皆さんはようやくホッとした表情を見せてくれました。
演奏会の後には東邦音楽大学スカイレストランにおいて、「交流会」が行われました。同じ目標を持つ他校の生徒たちと交流できる機会は貴重であることから、毎年、交流会の場も盛り上がりを見せています。
東邦音楽大学附属東邦第二高等学校 鍛冶校長の「今年も素晴らしい演奏会になりました。出演校の皆様のおかげです。生徒の皆さんにはこれを機に切磋琢磨し、ますます向上していただきたいと思っております」との挨拶に始まり、会はスタートしました。
各校の先生方にも順番にご挨拶をいただき、「参加を重ねるごとに、各校のレベルが上がっているように感じ、各校の演奏を見ることで学べることが多くある」「年に一度の貴重な機会で学べたことを学校に持ち帰り、今後につなげていきたい」「来年もぜひ参加したい」とのお言葉をいただきました。
先生方に続き、各校1名ずつ、生徒の挨拶も行われ、「このような素晴らしいホールで演奏することができ感謝している」「音楽を学ぶほかの学校の『仲間』と出会えてうれしい」と、この演奏会に参加できた喜びを伝えてくれました。
会の始まりには、照れからか、他校の生徒となかなか言葉を交わすことができない生徒が多くいましたが、会も中盤になると、異なる学校の生徒が同じテーブルを囲んで会話をしたり、記念に写真を撮影し合ったりする姿が見られ、参加者はそれぞれに楽しんでいる様子でした。
本番の緊張感から解放された生徒、先生方の笑顔があふれる交流会。
ここで得た経験、出会いをきっかけに、それぞれの生徒がさらに
ステップアップしていくことを願って……乾杯!
今回の演奏会を通じて出会った生徒たちが、今後も互いに刺激し合い、いいライバル・いい仲間として、交流を続けていくことを、そして、生徒同士の交流が盛んになることで北関東甲信越地区の音楽系高等学校各校がますます発展していくことを願っています。