7月4日東邦音楽大学グランツザールにて、石倚潔(シ・イジェ)特任教授による公開講座が行われました。

テノール歌手石倚潔(シ・イジェ)と言えばもう説明は要りません。今や世界で認知されたスーパースターとして尊敬と憧れの存在となりました。

コロナ禍においては、オンラインの講座も開催頂き、その的確なアドバイスでご指導くださいましたが、今回は4年ぶりの来日となり、対面での公開講座となりました。

グランツザールに集まった大学院生、大学生、短大生、そして附属第ニ高校の皆さんも、先輩でもある石教授のレッスンを全身を耳にして聞き入りました。ご指導内容は勿論のこと、時には朗々と時には繊細にホールの隅々まで響く素晴らしい声、言葉と表現が心に届く瞬間に引き込まれていきました。

丁寧に聴き

丁寧に楽譜を読み

丁寧に学ぶことの大事さ

を改めて認識する講座でした。

当日は3人のソプラノの学生が受講しました。先生は、ソプラノの音域も実音で手本を示し、学生を導いて行きます。普段日本語を話す機会は殆どないという事でしたが、大変分かりやすい日本語でのご指導でした。そんな中、「シンメイ」という言葉を何度か口にされました。後で伺ったところ、「審美」という文字で、日本語の審美にも通じる言葉でした。石教授に憧れ、本学で学ぶ留学生の心に深く残る言葉となった事でしょう。

石教授の温かな眼差し、音楽に向き合う妥協のない姿勢、リラックスした中にも漂う心地良い緊張感から多くを学び、刺激を受けた素晴らしい講座となりました。
石教授、本当にありがとうございました。心より深く感謝致します。

山崎明美（声楽専攻主任 特任教授）