中島裕紀副学長、國谷尊之教授が中国武漢音楽学院を訪問、交流事業を行いました。

2018年12月2日(日)~12月5日(水)、中島裕紀教授・副学長・留学生センター長と、國谷尊之教授・学生部長補佐が、中華人民共和国の武漢音楽学院を訪問し交流事業を行いました。
武漢は、中国中部、湖北省の東部長江とその支流である漢江の合流する地点にあるメガシティで、「中国のシカゴ」とも呼ばれています。
その人口は一千万を超え、上海、重慶とともに長江流域3大コア都市に指定され、急速に発展を続けています。

武漢音楽学院は、湖北省人民政府に属する中国中部地区で唯一の独立した音楽専門大学で、教員数約450名、学生数約5700を誇る大規模大学です。(中国では単科大学のことを「学院」と称しています。)もともと国際交流が盛んである地域性もあり、欧米、日本をはじめとした音楽大学や芸術機関との交流を盛んに行っています。

今回の交流事業は、本学薛羅軍特任教授の古い学友である武漢音楽学院の周耘教授・黄伊娜教授夫妻のご招待により実現し、黄教授の主催するピアノ重奏演奏会出演と、学生へのマスタークラスを通じて現地の教授陣や学生との交流をしました。
中国武漢音楽学院訪問
【武漢音楽学院のキャンパス】
中国武漢音楽学院訪問
【学内の掲示】
中国武漢音楽学院訪問
【学内の掲示】

演奏会に先立ち武漢音楽学院内で中島副学長、國谷教授のピアノマスタークラスが開催されました。
受講曲は、2台ピアノ、弦楽合奏によるピアノ協奏曲、ピアノソロなどの多彩なもので、それぞれ日本の学生とは一味違う魅力を持つ表現力豊かな演奏を聴くことができました。
黄教授は長年にわたり、ピアノソロはもちろん、ピアノによる合奏の演奏と教育に力を入れており、ピアノ合奏についての著作もあります。学生たちの演奏を通じて、その教育成果の重みを感じることができました。
中国武漢音楽学院訪問
【中島副学長によるマスタークラス】
中国武漢音楽学院訪問
【國谷教授によるマスタークラス 後列左から3人目が今回お招きくださった黄伊娜教授】

中島副学長は、國谷教授が公開マスタークラスを行っている間、武漢音楽学院附属小学校・中学校・高等学校を訪問しました。
附属小学校では、学内の施設、授業の様子などを参観し、授業が終了すると校長の趙先生が児童たちをホールに集めてくださり、中島副学長による講話とピアノ演奏、さらには代表の子供たちの演奏を聴く機会を作ってくださいました。
中国武漢音楽学院訪問
【武漢音楽学院附属小学校での中島副学長による講話】
中国武漢音楽学院訪問
【中島副学長の演奏を熱心に聴く学生たち】

次に附属中学校・高等学校を訪問、ここでも生徒たちの演奏を聴かせてもらう機会を得て、生徒や保護者との交流をすることができました。生徒たちは大変才能豊かなレベルの高い演奏を披露してくれました。

さて、今回のメインである黄教授主催によるピアノ重奏演奏会は、12月4日19:30より、武漢音楽学院内の音楽ホールで行われました。「合和諧美 - 鋼琴重奏音楽会」と銘打たれたこの演奏会は、大学における30年余の教育暦を持ち、多くの優秀な学生を育ててきた黄教授により企画され、教授自身をはじめ、教員、学生が出演し、777名収容のホールが満席となる大々的なものでした。
中国武漢音楽学院訪問
【ピアノ重奏演奏会プログラム表紙】

中島副学長と國谷教授は、この演奏会の大トリとしてプーランク作曲の《2台ピアノのための協奏曲ニ短調》を演奏し、その後アンコールとして、各自ソロ1曲とデュオ1曲の計3曲を演奏しました。また、アンコールの前には中島副学長によるスピーチの時間も入れてくださり、大反響の拍手をいただきました。二人の演奏大使は、音楽を通じ言葉を超える素晴らしい交流をすることができました。
中国武漢音楽学院訪問
【中島副学長と國谷教授による演奏中のショット】
中国武漢音楽学院訪問
【黄伊娜教授、周耘教授と出演者全員で記念撮影】

今回の滞在では、主催の黄教授、周教授が全面的にサポートしてくださいました。さらには空港への出迎えや滞在中のアテンドの全てに渡って、武漢音楽学院の博士課程、修士課程、学部などの学生たちが常に笑顔でサポートしてくれました。多くの人々と音楽を通じて、刺激的かつ有意義な交流をすることができたことは、本学の教育研究活動にとって大きな財産となります。黄教授、周教授をはじめ、今回お会いした全ての皆様に深く感謝申し上げます。