「東邦ミュージック・フェスティバル2021」にて「煌めき!!ピアノコンサート ~Konzertfach & ピアノアンサンブル~」が開催されました。

2019年度より装い新たにスタートした「東邦ミュージック・フェスティバル」。
しかし、その初回である2019年は台風に見舞われ、2日間の予定のうち第1日のプログラムが中止となってしまいました。
そして昨年は新型コロナウイルス感染症の影響により、世界中で芸術文化活動が大きな困難にさらされる状況となりました。
本学でもフェスティバル全体を中止とせざるを得ませんでした。

今年も9月まで首都圏に緊急事態宣言が発令されており、果たして開催できるのか不安な中で私たちは準備を進めてきました。
幸い、感染は収束に向かい緊急事態宣言が解除されることとなり、感染拡大防止のための対策を講じながら、初めて東邦ミュージックフェスティバル2日間の全日程を開催することができました。

フェスティバル第1日の2021年10月9日(土)「煌めき!!ピアノコンサート ~Konzertfach & ピアノアンサンブル~」が開催されました。
本学短期大学、大学、大学院のピアノ学生が集い、バラエティに富んだプログラムを披露しました。
会場のグランツザールには、感染拡大防止のための入場制限の範囲内ではありますが多くのお客様にお越しいただき、華やかな雰囲気の中でコンサートを進めることができました。

まず第1部は、Konzertfach(演奏専攻)学生によるコンサートです。
現在Konzertfach(演奏専攻)に在学する3名の学生がソロ演奏を披露しました。
1年生は、今後の可能性を期待させる創造力に富んだ演奏を、3年生は、これまでに培った力を存分に発揮した豊かな響きを聴かせてくれました。
また、この部ではピアノリサイタルのスタイルに則り、曲間のアナウンス等は入れずにじっくりと演奏をお聴きいただくこととしました。

清原 一龍(大学1年)
L.v.ベートーヴェン ソナタ第2番 イ長調 Op.2-2

平林 大翔(大学3年)
F.リスト バラード第2番 ロ短調

宮本 有紗(大学3年)
R.シューマン 幻想曲 ハ長調 Op.17 第1楽章

第2部はピアノアンサンブルコンサートです。2台ピアノによる演奏を中心に、フルート専攻学生の賛助出演も得て、さまざまな時代様式の作品が演奏されました。
今回このコンサートにエントリーした短期大学、大学、大学院の学生たちは、一人ひとりの個性を生かしながら息の合った華麗な音の競演を披露、ピアノアンサンブルの魅力を存分に楽しませてくれました。


1st Pf.野口 満理奈(大学1年)、2nd Pf.田中 摩音(大学1年)
D.ショスタコーヴィチ 2台のピアノのための小協奏曲 イ短調 Op.94


1st Pf.新井 詩織(大学2年)、2nd Pf.松本 佑希乃(大学1年)
C.ドビュッシー 『白と黒で』より 第1曲


1st Pf.石田 りさ(大学2年)、2nd Pf.劉 音嬋(大学2年)
S.ラフマニノフ 組曲第1番『幻想的絵画』 Op.5より 第1曲『舟歌』


1st Pf.亀岡 沙有(短大2年)、2nd Pf. 田所 理央(短大2年)
C.グアスタヴィーノ 『3つのアルゼンチンロマンス』より 第1曲『サンタフェの娘たち』
A.ピアソラ 『天使の死』


Pf.後藤 暦(大学3年)、Fl.伊藤 明香(大学3年・賛助出演)
H.デュティユー フルートとピアノのためのソナチネ


1st Pf.曽根原 真理(大学4年)、2nd Pf.川端 まひろ(大学3年)
C.サン=サーンス ベートーヴェンの主題による変奏曲 Op.35 変ホ長調


1st Pf.宇佐川 真由(大学院1年)、2nd Pf.新井 あやの(大学3年)
W.ルトスワフスキ パガニーニの主題による変奏曲
S.ラフマニノフ 組曲第2番 Op.17より 第4曲『タランテラ』

コンサートを成功させるためには、事前の準備と当日の運営が極めて重要です。
今回のコンサートでは、学生たちが運営スタッフを担い各所で活躍しました。

司会は大学1年生の藤魁人さんと、大学3年の齋藤尚輝さんが担当しました。
コンサート全体をスムーズに進行し、舞台上セッティングの時間には出演者へのインタヴューも行いいました。

そのほか、受付、会場、舞台、影アナウンスなど、ピアノの学生たちが様々な係を分担しました。
多くの学生は演奏会運営の経験は豊富ではありませんでしたが、地域連携・演奏センター職員の方々の丁寧な指導を受けながら無事に役割を果たすことができました。

こうして、お越しいただいた皆様とともにコンサートを無事に終えることができ、本当に嬉しく思っております。
出演者のみならず、演奏会を作り上げる様々な役割を担った学生たちが、このコンサートを通じて成長した姿を見せてくれました。
支えてくださった多くの方々に深く感謝申し上げます。
来年度には世界が平穏を取り戻し、入場者数や内容の制限がない完全な形で「東邦ミュージックフェスティバル」が開催されることを願って止みません。