後期の総まとめ~短大の授業風景より

年が明け、大学・短大では後期の総まとめの時期に入り、一気に緊張感を伴う空気に包まれています。学生たちは学科のレポート提出や様々な試験をこなし、一年の集大成とも言える実技試験に向けて一層充実した日々を過ごしています。

さて、今回は短大の授業最終日の様子をご紹介しましょう。授業は「アンサンブルⅠ」、連弾を学びます。連弾は少々地味な存在でもあるのですが、実は名作の宝庫でもあります。授業を通して、演奏される機会の少ない数々の作品に巡り合うことは、大変有意義なことではないかと思います。授業内でその様な曲、曲集を紹介し「聴くヒント」を提示すると、学生たちは実に積極的な反応を示し、感心するほどにいろいろな作品を聴き、その中から弾いてみたい曲を選曲します。

「アンサンブルⅠ」最終日では文京キャンパス内の「50周年記念館ホール」で録音を行うことが恒例となっています。

今回のプログラムは、
R.シューマン:「小さな子供と大きな子供のための12の小品」作品85
J.ブラームス:ワルツ集「愛の歌」作品52a
A.ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集作品72
G.フォーレ:組曲「ドリー」作品56
P.チャイコフスキー:「くるみ割り人形」作品71a
S.ラフマニノフ:6つの小品作品11

以上、実に多彩なものになりました。実際の録音は各曲の中からの抜粋になりましたが、皆作品に誠実に向き合って、作品についてよく考え協議し、大変良い録音ができたと思っています。

来年度「アンサンブルⅡ」ではいよいよ2台ピアノを行います。更に名曲の数々と出会い、豪華なアンサンブルを体験し、音楽的経験を豊富に積んでいくことを願っています。