今年度を振り返って
令和元年度も、あと半月ほどで終わろうとしています。新年度が始まってすぐの5月に、年号が令和と改められました。
今年度は「東邦祭」に代わる催しとして「東邦ミュージック・フェスティバル」が10月に2日間開催されることになり、ピアノ科として6月頃から周到に準備を重ねていました。
しかし前日、関東地方が台風19号に見舞われ、初日が中止になってしまいました。幸いその代わりに、11月に「ピアノアンサンブルコンサート~華麗なる音の競演」を開催することができ、学生達は演奏を披露いたしました。
また後期試験が終わった2月初旬から、新型コロナウイルス肺炎が俄かに感染拡大し、身近な問題となりました。
感染防止のために次々と催しが縮小あるいは中止となる中、3月14日(土)に卒業代表演奏会を行いました。
ただし聴衆は教員のみという異例の形での開催です。しかし、このような状況で学生達はどんなに張り合いのないことかと考えていた教員の心配をよそに、全員が見事力演。教員からは「どのような状況であっても、音楽に掛ける情熱と表現することへの集中力を強く持って音楽に向き合っている姿に感動した」と多数の声が、出演者達からは「先生方の拍手が温かかった」との声もあり、この教員と学生の関係こそ「東邦の宝」であると、改めて感じました。
このように今年度は思わぬ出来事に見舞われた1年でした。
来年度は平穏無事で学生達が安心して学べる年となりますよう、心より祈っています。
ピアノ専攻主任 大場文惠