東邦ミュージック・フェスティバル2023『煌めき!!ピアノコンサート』2公演を終えて

樹々の葉もようやく黄や赤に色づきはじめ、空に浮かぶ雲にも秋らしさが感じられる季節となりました。

前回のピアノダイアリー9月号でお知らせいたしました通り、本学においては10月7日(土)・8日(日)の二日間にわたり「東邦ミュージック・フェスティバル2023 ”いみじき薫陶仰ぎつつ”」が開催されました。そして、ピアノを専門とする学生たちによる『煌めき!!ピアノコンサート at Studio B』『煌めき!!ピアノコンサート at Granz Saal』の2公演を、おかげさまで大盛況のうちに終えることができました。
スタジオB公演には119名、グランツザール公演には213名のお客様にご来場いただきましたことを、ここにご報告させていただきます。
応援してくださいました全ての皆様、本当にありがとうございました。

今回、両公演あわせて計34名のピアノを専門とする学生と、他専攻からの賛助出演4名が、さまざまなプログラムを披露し感性豊かに自己表現してくれました。
ピアノアンサンブルには独奏ではなかなか味わえない刺激や面白さ、特別な魅力があります。出演する学生たちは、それこそ夢中になって合わせやパート練習に取り組んでいました。普段できないピアノアンサンブルを仲間と心底楽しみたい!新しい自分を発見したい!という彼らの意気が、会場でお聴きになるお客様の心にも伝わったのではないでしょうか。

また、リーダーを始めとして司会や舞台裏方、受付・会場スタッフの学生計11名の大活躍も、コンサート開催における大事な一面でした。そこでは、普段のピアノへの取組みによって培われた「綿密な計画による<進行>」という力も存分に生かされたことでしょう。
スタッフ学生たちはそれぞれの持ち場で明るい笑顔を絶やさずに、丁寧に細やかに対応しながら、大いに実力を発揮してくれました。彼らが初めてのことに挑戦して得られる醍醐味や、舞台を裏側から支える楽しさを味わってくれたのであれば、今回の企画は大成功であったと言えるでしょう。

『煌めき!!ピアノコンサート at Studio B』
2023年10月7日(土)15:30開演

1.Pトリオ
永井亜依(大学3年)寺尾優那(賛助・Hrn.大学3年)安藤 桃(賛助・Vl.大学2年)
J.ブラームス:ホルン三重奏曲 変ホ長調 Op.40 第1楽章

2.連弾
上原美樹(アドバンスコース2年) 市川舞子(短大1年)
P.I.チャイコフスキー(S.ラフマニノフ編曲):バレエ『眠れる森の美女』より ワルツ

3.2台4手
宮本美咲(大学2年) 佐々木彩華(大学3年)
C.サン=サーンス:死の舞踏 Op.40

4.2台4手
関口優香(大学3年) 坪井円香(大学3年)
M.インファンテ:『アンダルシア舞曲』より 1.リズミックに 3.優雅に

5.2台4手
菅野爾音(大学3年) 改藤啓乃(大学3年)
S.ラフマニノフ:組曲第2番 Op.17より 3.ロマンス 4.タランテラ

6.2台4手
佐脇千晶(短大2年) アンドリュース瑚彩(短大2年)
W.A.モーツァルト:2台ピアノのためのソナタ ニ長調 KV448 第1楽章

7.2台8手
劉 音嬋(大学4年) 石田りさ(大学4年) 木野内真帆(大学1年) 浅野凛花(大学3年)
F.メンデルスゾーン(F.ヘルマン編曲):『フィンガルの洞窟』序曲 Op.26

8.2台8手
奥 光李(大学4年) 斎藤愛実(大学4年) 大畑風花(大学2年) 日向野千鶴(大学1年)
B.スメタナ(J.シーグニッツ編曲):交響詩『わが祖国』よリ モルダウ

公演を終えて

『煌めき!!ピアノコンサート at Glanz Saal』
2023年10月8日(日)10:15開演

1.2台4手
野口満理奈(大学3年) 吉田有沙(大学3年)
M.ラヴェル:『スペイン狂詩曲』より 2.マラゲーニャ 4.祭り

2.2台4手
亀岡沙有(大学4年) 杉谷優太(大学2年)
J.ブラームス:2台ピアノのためのソナタへ短調 Op.34b 第1楽章

3.2台4手
松本佑希乃(大学3年) 田中摩音(大学3年)
A.スクリャービン:2台ピアノのための幻想曲 イ短調

4.2台4手
曽根原真理 (アドバンスコース2年) 中平なつこ(短大2年)
三善 晃:2台ピアノのための組曲『唱歌の四季』より 朧月夜 紅葉 雪 夕焼小焼

5.Pトリオ
箱崎航平(大学3年) 岩本さくら(賛助・Vl.大学4年) 井上伸一(賛助・Vc.研究員)
L.v.ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調 Op.1-3 第1楽章

6.2台4手
宮本有紗(大学院1年) 新井あやの(大学院1年)
S.プロコフィエフ(M.プレトニョフ編曲):バレエ組曲『シンデレラ』より
シンデレラのワルツ ギャロップ

7.2台8手
遠藤乙彩(大学2年) 清原一龍(大学3年) 岩澤ことね(大学2年) 植松姫菜(大学2年)
B.スメタナ:2台ピアノ8手のためのソナタ

さて、今回の2公演が終了してまだ日は浅いのですが、学生たちはもうすでに来年(!)のコンサートあるいはその選考会を見据えて、あれやこれやとピアノアンサンブルの楽曲を探したり選んだりし始めています。学生たちの意識の中に東邦ミュージック・フェスティバルの中の『煌めき!!ピアノコンサート』という存在がしっかりと根付き、切磋琢磨の源となっていることは、非常に喜ばしいことです。彼らのさらなる飛躍を、皆様にもぜひ見守っていただきたく願っております。