定期研究発表演奏会【ソロの部】が開催されました

暑い夏が続いております。皆様 いかがお過ごしでしょうか。
3 年余り続くコロナ対策は大きく節目を迎え、日常もぽつぽつと戻り始めています。
この時期になると、学生たちは猛暑にも負けず実技試験に向けて日々の練習にも拍車がかかっています。

7月15日(日)、定期研究発表演奏会【ソロの部】が、川越キャンパス・グランツザールにて開催されました。
この日の第1部では、附属中学校・高等学校・第二高等学校の代表生徒が演奏し、第2部では大学から選抜された代表の学生達が、切磋琢磨に取り組んできた学びの成果を披露しました。
ピアノを専門とする大学生は、4年次生の新井詩織さん、斎藤愛実さん、亀岡沙有さんが出演し、それぞれが若さ溢れる熱のこもった演奏を披露してくれました。お客様からは ホールいっぱいに響くあたたかい拍手が贈られました。

演奏会の帰り道、「今日、よかったね」と話されているお客様の会話を耳にしました。
同じ空間と同じ時間を共にすると、そこに共有感覚が生まれるのでしょう。何気ない言葉にもリアリティがあります。
生の演奏会では、演奏する姿や視覚的に見えてくるものも、“聴いているもの”に影響を与えているようです。
華麗なドレス姿の学生が登場して、曲を開始する時の息遣い、演奏中の表情や身体の動き、そして退場する姿などを観て、ある時は心に残る一コマとして、ある時は深層にあるものを想像する材料として、目で聴くこともたのしみます。
音楽にとって“聴く”ということは欠くことが出来ない大切な要素ですが、聴覚以外の感覚も聴くことを助けてくれているようです。

考えてみますと、私たちは普段、言葉だけで意思や感情を伝えているわけではありません。
表情、仕草など、身体全体による言語を使わないコミュニケーションもとっています。
特に言葉だけでは伝わらない感情のニュアンスは、身体による言語によって表される部分が大きいと言われています。
これは、音楽の表現についてもあてはまるところがあるのではないでしょうか。
作品を通して奏者が何かを表現しながら演奏します。それを聴き手が受け取って何かを感じとるという、言葉を介さない対話、音楽でのコミュニケーションが生まれます。
今は、音楽を聴くのに CDやネットから気軽に聞くことが出来る時代になりましたが、その場の空気感や臨場感は生の演奏会ならではのものでしょう。

日常生活が平常を取り戻しつつある現在、コンサートや人が集まる所に以前より積極的に出かけられるようになってきました。
本学では「東邦ミュージック・フェスティバル」をはじめ、多くの演奏会やイベントの開催を予定しております。
是非、東邦のキャンパスに足を運んでいただき、日々音楽と向き合っている学生たちの発表や活動を目や耳で感じとっていただけたらと思います。
皆様のお越しをお待ち申し上げております。