本学卒業生による特別講義を行いました。

本学では、在学生が卒業生とコミュニケーションを深め、その活動から刺激を受けることができるよう、さまざまな機会を設けています。
東邦はアットホームな校風が特徴。多くの卒業生が後輩たちへの応援に駆けつけてくれます。

6月22日、短期大学「ピアノ指導法」講義に、東邦音楽大学卒業生の軽部忍(かるべ しのぶ)先生をお招きして特別講義を開催しました。
軽部先生は足立区にて音楽教室を主宰するとともに、『NPO法人 あだち音楽文化の会』理事長として地域の音楽文化発展のために活躍していらっしゃいます。

今回お話しいただいたテーマは、音楽のレッスンにおける「言語化」についてです。
しばしば「音楽は世界共通の言語」と言われるように、住む国や時代が違っても、音楽はその垣根を乗り越えて多くの人々の心をつなぐことができる素晴らしい力を持っています。一方で、音楽の素晴らしさを感じ、その魅力が聴き手に伝わる演奏をするためには、曲に対する豊かなイメージを持つことが必要です。

生徒の音楽的イメージ力を育て自発的な表現へと導いていくために、レッスンの中で「言葉」の持つ役割はとても大きなものがあります。豊富な指導経験をお持ちの軽部先生のお話しから、レッスンする生徒ひとりひとりの年齢や個性に応じた言葉がけ、コミュニケーション等、生徒から豊かな想像力を引き出す様々な方法を知ることができました。

講義の後半はディスカッションを行いました。学生からの質問、卒業後の音楽との関わり方など、講義のテーマを超えてさらに話が広がり有意義で楽しい時間となりました。

今回の講義を通じて様々な指導手法を具体的に学ぶことができたのはもちろん、その根幹にあるものとして、音楽の指導に関わる私たち自身が音楽を愛し、それを生徒に伝える熱量を持ち続けることが何よりも大切であるという言葉が深く印象に残りました。


軽部忍先生(東邦音楽大学卒業生)